雅紀と合流して次の授業に向かった。

「潤ちゃん、楽しそうだね?」
え?と思うと

「何かあったの?」と聞かれた。

しょおくんとは友達なのだろうか…!
連絡先も知らないし、まだ今日会ったばかりだし…!

「何もないよ?」

「ねー、授業終わったら家、来ない?」
雅紀の家はよく行く方。
雅紀とは従兄だし、僕の両親が亡くなったときに助けてくれた。
でも、今日はしょおくんとの約束がある。
約束なのかな? でも、来なかったら寂しがるよね? 何だろう…! どうして急にドキドキしたんだろう。

「今日は…! ごめん」

「分かった、また今度にしよっか」

「うん、ごめん、雅紀」
せっかく、誘ってくれたのに…!
思い出すことはしょおくんのことばかり。
授業中でもしょおくんのことばかりで聞いてたかなんて分かんないし、何やったかも覚えてなかった。

「潤ちゃん、ボーッとしとるときあったけど何かあった?」
雅紀は、見抜くの早いね。

「うん、あのね、僕よりも歳上の人と仲良くなったんだ。 けど、その人を見ると僕がおかしく感じるんだ。」

雅紀は一瞬驚いたけど

「ねー、今日はもしかして?」

「そう、誘われちゃった」

すると少し考えて

「ね、これさ、本当かなんて分かんないし、自信もないけど、お互いになにか波長があったから仲良くなったんでしょ?」
確かにその通りだから頷くと…!

「見てみない限りは分かんないけど、そのうち分かるから今はまだ上手くは言えないけど…!
その人のこと、俺よりも大切だと思ってるでしょ?」
え? 雅紀よりも? 考えたことなかった。

「どちらも同じぐらい大切だよ?」と言うと

「そっか、疑ってごめんね? 今度、その人俺に紹介して?」

「うん、分かった」
そう言って僕は、屋上に向かった。

あ、いない…! 期待してた自分が馬鹿みたい
そう言えば遅くなってもと言われたっけ…!
とりあえず待って、四時間目が終ったチャイムが鳴った。 するとしょおくんが来た。

「授業だったの?」と聞くと

「うん、そうだよ、ごめん」
だから、遅いのか…!

「何で、言ってくれなかったの? 授業って、そうすれば遅くなること最初から分かってたのに…!」
あれ? 僕、珍しく怒ってる…!
何で? 怒りたいわけではない…!
嘘つかれたって思ったのかな?
意味わかんない、何で、怒ったりしてるのか今、何を思ってるのか全然分かんない。

「ごめん、授業受けるか悩んでたから…!」
そうなんだ…! 僕、酷く怒った気がする。
だからか、しょおくんは驚きながらもだんだんと涙が溜まってるのが分かる。

思わず抱き締めたくなる。
なんなの? 泣いてる人をほっとけはないけど、だからと言って抱き締めたいという感情はない。

ただ、見てるだけは嫌だ。
しょおくんが俯いたとき、僕は、そっとしょおくんを抱き締めた。
何だろう。 温かい。
それだけではない。 どこかで一回抱き締めたことあるような感じがするんだ。

「潤?」

驚くよね…! ごめんね? どうしても黙ってみてるなんてことできなかった。

めっちゃ、ドキドキする。 

そっと離した。

「ごめん、僕も、言い過ぎちゃった、キツく言うつもりも怒るつもりもないのに…!」
しょおくんは僕のことを見て

「ごめん、言わなかったのも相談しなかったのも悪かったよね。 僕のせいだし…!」
え? どうして、謝るの?
しょおくんは何も悪くないよ。

「帰ってもいいよ? 呼び出してごめん」
え?と思ってるとしょおくんはダッシュして帰っちゃった。 追いかけようとしたけど、早すぎて無理だった。

僕がしょおくんを傷つけた。
でも、しょおくんともっと仲良くなりたい。
もっと沢山話したい。
家とか連絡先が分かんないから…、今すぐの行動はできない。しょおくんを信じて待つだけ。

あ、夕やけ…! ここから見ると凄く綺麗。
しょおくんが見せたかったのってこれ?
見せたいとは言われてないから分かんないけど、わざわざ呼んだんだから、きっとそうだよね?

ーーー
家に帰って猫ちゃんを抱き締める。
んー、温かい。 でも、この温もり…!
どこかであるような気もする。

「きつい?」
思わず強くしちゃったからね…!
首を横に振っている。
そう言えば、人の言葉って猫ちゃんには分かるのかな?
でも、僕もなぜか猫ちゃんの言いたいこととか言ってることが分かる。

「離れないでね?」
一人前になったと思ったけどやっぱり独り暮らしは寂しいもの。
すると猫ちゃんは僕の膝に寄り添うようにしてくれた。

僕の気持ち分かってくれてるの?
でも、無理矢理僕が連れてきたから大人しくしてるだけなのかも。

「やっぱり出ていきたくなったらいいよ?」
そう言うと猫ちゃんは首を振って抱き締めて?って言ってるみたいだから抱き締めると声が聞こえた。

ずっといてくれるみたい。  
そう思うと嬉しくて猫ちゃんを連れてきて良かったって思った。

夕飯作ろうか、猫ちゃんはペットフードなのかな? でも、なんかかわいそう。
お魚なら食べれるのかなと思って見てみると鯖があった。 焼き魚と味噌汁とサラダを作って完成した。 猫ちゃんは僕の後をついてきて、お魚をじっと見てる。

「食べる?」とお魚を机に置きながら聞くと
嬉しそうに僕の回りを回ってる。

「どうぞ」
分けて、床に置くとパクッと食べ始めた。
すぐに完食してた。

食べ終わって食器を洗ってるときは大人しく待ってる。 終われば僕の肩に飛び乗ってきた。

それから寝る支度をしてベットに入り、猫ちゃんも入らせる。

「おやすみ」
そう言って寝始める。

すると猫ちゃんはすぐ寝はじめて…!

「んニャ~」
猫ちゃんがゴニョゴニョと何かを言ってるのが聞こえた。

そっと覗いてゆっくりと撫でた。

明日、しょおくんと会えますように…!