5/11夜 スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」御園座 | トニセンとミュージカル鑑賞とひとりごと日記

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御園座でヤマトタケルを観に行ってきました。

市川猿之助さんがあのような事になってしまいスーパー歌舞伎はどうなるんだと思っていたところに香川照之さんの息子さんである市川團子さんが大抜擢されました。

 

今回は市川團子さん演じるヤマトタケルを楽しみにしていました!

 

 

 

上演時間はこのとおり。約4時間ちょっとですが、休憩が50分ありますからねぇ。

 

ヤマトタケルという演目は1986年が初演で人気のスーパー歌舞伎です。

 

團子さんのお父様でもある香川照之改め市川中車さんもご出演。

 

帝役なので團子さん演じるヤマトタケルと親子という役柄。

 

ポスターからも伝わる豪華な衣装!ワクワクする~!

この日の座席は5列目センターよりやや上手側でした。
 
オペラグラスいらずでとっても見やすかったです。
 
ま、まぁ、御園座1階席はどこに座っても人の頭で舞台は隠れるので許容範囲だった・・・ということです(笑)
 
イヤホンガイドで説明を聞きながら観劇しましたが、スーパー歌舞伎はセリフが現代語なので理解しやすいのでなくてもいいけど、日本神話がベースになってるので雑学的なことも盛り込んでくれるイヤホンガイドはありがたかったです。
 
脚本は梅原猛さんという方が手掛けられ今でもそれが原点となって上演されているようですよ。
 
 
1幕の最初からすっごい豪華!
 
舞台上には豪華な着物を着た役者が10人以上並んだ状態で始まります。
 
そして1人二役演じる市川團子さんとヤマトタケルの妻になる中村壱太郎さんの早替えもありました。
 
早替えのスピード感と回数が半端なくて驚きっぱなし!
 
もう途中本人がどこだかわからんくらいの早替え!w
 
終わったころには市川團子さん、汗だくでした。(そりゃそうだ!)
 
それにしても市川團子さん、お写真で見た感じだと線が細くてインテリな感じだったけど、ものすごく体格がしっかりしていてスラっと背が高くとても凛々しくて素敵でしたラブ
 
九州の熊襲へ討伐へいくシーンではその熊襲にいる漁をして国を治めている兄弟というのがこれまたすっごい衣装で!
 
背中には蟹と蛸の刺繍が施されためっちゃ重そうな衣装で、これぞ歌舞伎やぁってくらい豪華でした!
 
そして殺陣も存分にあります。
 
普通の歌舞伎の殺陣より1.5倍から2倍ほどの早さで行われているそうです。(イヤホンガイド情報w)
 
團子さん、すごい!身体能力高すぎ!!
 
無事熊襲を討伐して「ヤマトタケル」と名乗ることとなったところで1幕終了。
 
 
2幕はやっと大和へ帰ったのに帝は今度は蝦夷を制圧しろというのでそれに向かうヤマトタケル。
 
蝦夷へ向かう途中の船の上のシーンがあるんだけど、そこの演出もとても素晴らしかったです。
 
海を表現するため、舞台いっぱいに青い布を広げそれを下から人が揺らして波を表現していました。
 
船は舞台の回る装置の上でクルクル回りながら進んでいたり波に戻されているところを表現。
 
本当に海の上かと思ってしまったよ。(単純な脳だわw)
 
そこでは最愛のおとひめ様を亡くしてしまうんですよねぇ。
 
健気なおとひめ様、おとひめの名前を呼び続けるヤマトタケル・・・。
 
切ないシーンでした。
 
 
3幕ではまたしても伊吹山で暴れている山の神を討伐せよと帝の命を受けそれに向かうんです。
 
最初の戦いの前に叔母で伊勢神宮の巫女(?)になった倭姫からもらった神宝の剣を置いて戦いに出向いたばかりに山の神に深手を負わされてしまいます。
 
それが原因で大和に帰ることなく死んでしまうヤマトタケル。
 
この戦いのシーンでは大きない白い猪が出てきます。
 
この猪、それこそ劇団四季のアナ雪に出てくるトナカイのスヴェンのように人間が二人がかりで演じてるんですけど。
 
すごい躍動感!!
 
そして走るスピードも速いw
 
歌舞伎役者だけでなく裏方やお弟子さんたちってすごいのね・・・。
 
ものすごく臨場感のある戦いと追い込まれるヤマトタケルを観て思わず「頑張れ!」って気持ちになってしまいました。
 
もう私、めっちゃかぶりつきで観てたから、この舞台w
 
最終的に死んでしまったヤマトタケルは白鳥となって「天翔ける心、これが私だ!」というテーマでもある言葉を発し、ワイヤーで吊るされた團子さん、2階席奥までフライングです。
 
これぞスーパー歌舞伎!
 
白鳥のように優雅にフライングする姿は思わず拝みたくなるほと(笑)
 
いやぁ、圧巻のスーパー歌舞伎でした。
 
 
市川團子さん、若々しくてフレッシュなのにとても肩幅が広くて背が高くて見目麗しい歌舞伎役者さんでした。
 
香川さん、息子を歌舞伎役者にしたくて絶縁状態であった当時のお父様である市川猿之助さんにお願いしてご自身と息子さんが歌舞伎界に入ってこられたんでしたよね?
 
その後香川さんはパワハラだなんだって芸能界から追放されて歌舞伎の世界で下積みから地道に活動されて。
 
そのかいあって息子さんはチャンスをつかみ立派に主演を務められて・・・。
 
なんかもうドラマみたいな話やん?
 
 
帝役の香川さん、演技は役者の頃を思い出すようなそんな演技でした。(歌舞伎風じゃないので余計にそう思ったのよね)
 
伝統ある歌舞伎の演目やったらこの方は観たいと思わんかったけどね(コラ、言い過ぎw)
 
 
市川笑也さん、玉三郎さんを彷彿とさせる美しさでした。
 
歴代えひめやおとひめ役をされていたそうですし、今回の役柄、尾張の国造の妻役でしたが初演ではその夫婦の娘役をやってみえたとか。
 
劇中で夫婦の会話で「おみゃーも若い頃は綺麗だったでの」って名古屋弁でセリフがありましたがあれはアドリブなのでしょうか?
 
笑也さん、まったくもうみたいなしぐさで一蹴してました(笑)
 
余裕のある演技、カッコよかったです!
 
 
私は120%楽しみました!
 
けれど、私の両隣りの方々は寝てるの(笑)
 
右側にいたお兄さんはコックリコックリ寝てるし、左側のご婦人は花道で役者が喋ってるのにそっち向かないなぁと思ったら寝てたし(笑)
 
その隣のダンナさんは電車で眠りこけるみたいに腕組みして完全に下向いて寝てました。
 
いや、5列目だよ?センターだよ?
 
こんなお客さんを前にして汗だくになって頑張る團子さんが気の毒だよぉ。
 
そうそう、土曜日の夜公演でしたが、2階席と1階席後方は空席が目立ってました。
 
なかなか厳しい時代ですよねぇ。
 
チケットも高いですし、通常の歌舞伎公演と違って1演目のみなので何度も足を運ばれる方も少ないのかな?
 
 
あっ、カーテンコールもあるんですよ、スーパー歌舞伎。
 
スタンディングオベーションしたいくらいでしたが、そういう雰囲気でもないので高速拍手で感動を伝えました(笑)
 
いやぁ、楽しかった!
 
 
音楽は生演奏ではなくて録音だったんですけど、これはちゃんとワケがあるようです。
 
初演当時、音量調節ができる録音のほうがいいということになりそれ以来録音らしいです(イヤホンガイド情報w)
 
ミュージカルではないので音楽に関してはそこまで気になりませんでした。
 
歌舞伎よりもっと音圧があってスーパー歌舞伎ならではって感じでしたよ。
 
 
スーパー歌舞伎は伝統演目の歌舞伎より見やすいので初心者の方にもおすすめです。
 
今後の團子さんの活躍次第でワンピースやナルトのスーパー歌舞伎も観られるかもしれませんね!
 
期待したいです。