日本のメーカーが作るカメラはとにかく「丈夫」が取り柄です。
カメラが故障するなんて、あまりお目にかかれません。
防塵防滴などないエントリーカメラだって、雨風ガンガン受けても写真を撮れました。
落っことして裏蓋の爪が折れてしまった時も、ゴムで縛れば写真を撮れました。
経験上、フィルム・デジタル問わず、購入後5年はノーメンテでも安心して写真を撮れます。
・・・新品であれば。
***
カメラが壊れて写真が撮れなかったことは、一度だけあります。
それは、「オールドカメラ」に浮かれていた頃です。
当時僕はミノルタの二眼レフを無理して手に入れ、中判だのスクエアだのと喜んでいました。
それ以上に「名作を生み出した歴史あるカメラを手にしている俺」にウットリしていました。
・・・我ながら気色悪いです。(笑)
そして、よせばいいのに海外旅行に持ち出し、案の定、重要な場面でカメラが壊れたのです。
***
どんなに日本製が丈夫でも、50年以上も前のカメラがいかに危ういかなんて、子供でも分かります。
それなのに、名機だの名レンズだのと、大の大人がカメラごときに舞い上がり、結局大事な写真を撮る事ができなかったなんて・・・
カメラに興味のない「普通の人」から見れば阿呆の極みです。(笑)
結構な値段で購入した「伝説のミノルタ」ですが、何の躊躇もなく異国に捨ててきました。
***
カメラなんて、今売っているものを新品で買えばいい・・・
それ以来、カメラ屋のショーウィンドウの中にある「オールドカメラ」は、それがライカであろうがローライであろうが、僕には全て「胡散臭いアンティーク」に見えます。
Covent Garden, London, 2011
Minolta Auto Code 75mm F3.5 Tri-X