「答え合わせ怪談」の厄介なところは、体験した順番と、答え合わせをする順番がバラバラなところです。
例えば答え合わせ怪談①通路は体験したのは高3の修学旅行先、答え合わせしたのは成人以降。
これからお話しする心霊番組にまつわる話は体験したのは成人前後で通路の体験より後、答え合わせしたのは通路の答え合わせより前で「心霊体験の答え合わせをした」ということに関しては実は一番目でした。
すみません、なんかややこしい話で(-""-;)
心霊番組というより、心霊コーナーのある番組だったのですが、それを観ている時のことでした。
その番組は某アイドルたちが世の中の嘘か誠か解らない話を集めて調査するというコンセプトの番組。
今では考えられませんが某アイドルグループ(現在では日本を代表するグループの1つですが、当時はデビューしたて)のメンバーを心霊スポットに潜入させて心霊現象の真偽を確認する的なコーナーがありました。
染井は子供の頃から三度の飯より心霊やらUMAやらオカルト大好き少女でした。
成人後もその手の話は大好物ですので、喜んで観ておりました。
その日も夕食を摂りながら観ていたと思います。
その日の放送は、某アイドルグループのメンバーが幽霊が出るという噂の廃病院に潜入させて、メンバーの一人に幽霊が出るという噂の部屋でポラロイド撮影を行わせていました。
すると、テレビ画面の中でシャッターを切っていたアイドルが「…あれ?」と首をかしげます。
心霊現象としてはよくある、シャッターが急に降りなくなるヤツです。
「おお! 心霊現象来た!」と食事の手を止めて、画面を見入っていると戸惑うアイドルのアップと、その手元のカメラを確認しているスタッフの後ろ姿が写っていました。
その瞬間『見るな!』という声が聞こえたような気がしました。
…?!
驚きながらも咄嗟にテレビ画面から目を逸らしました。
が、室内には染井しかいません。
両親は1階で仕事中。
(染井が居るリビングダイニングは2階。)
高校生の弟はバイトだか夜遊びだかバンド活動だか知りませんが、夕飯に帰ってくることは稀になっておりました。
…?
気のせいかと思い、再びテレビ画面に目を戻すと『見るんじゃない!』という声が頭の中、あるいは心の中に直接ポンッと飛び込んで来るので、慌てて視線をテーブルに向けました。
気のせいじゃない!と戦慄しましたが、オカルト好きの好奇心が勝り「何故、観てはいけないのか?」と心の中で尋ねてみたところ、質問が終わる前に『目が合うからだよ!!』という返答がありました。
自分の投げ掛けた質問に食い気味の返答が返ってきたため、どう考えても自分の思考とは思えません。
結局、コーナーが終わるまでテーブルや壁を眺めて過ごしました。
そんなことはすっかり忘れた数年後、読者や漫画家の心霊体験を漫画化して掲載している雑誌を読んでいた時のこと。
その号には某芸人の姪の霊感が強く、様々な体験話を漫画化している話が掲載されていました。
姪が母親と某アイドルのメンバーを心霊スポットに潜入させるという心霊番組(雑誌では番組のタイトルは伏せられていましたが、見た瞬間に「あ、昔よく観ていた番組だ」と気が付きました。)を観ている時、ポラロイドのシャッターが作動しなくなるシーンを観て姪が言いました。
「当たり前じゃん。だって後ろから女の人が覗き込んでるもん。」
のおおおおおおおおおおおおおおっ?!
マジか?!
読みながら自身の体験も思い出していた染井は気付きました。
『目が合うから見るな』っていうのは、アイドルの背後から覗き込んでいる女の人と目が合うってことか!?
もちろん当時、テレビを観ていた時はアップになったアイドルの背後には誰も居ませんでした。
ただ暗い空間だけです。
ビビりました。
漫画だと結構大きなコマにアイドルの背後から覗き込んでいる女性の絵が描かれていたので、まずそれにビビりました(笑)
更には自分の経験と漫画の中の出来事が合致してしまったのも初めてで、すっごくビビりました
まさかこんなことが起きるなんて、夢にも思っていませんでしたし。
番組名はアイドルやメンバーの名前は伏せさせていただきます。
あまりにも衝撃的な話ですし。
ちなみにそのアイドルの方、今も現役バリバリで、ほぼ毎日テレビで見かけます
何事もなくて良かったですね、マジで。
更にちなみにその番組の、その心霊コーナーを観ていて『見るな!』って言われたこと…実はあと2回あります 。
染井の微妙な霊感センサーに引っかかるなんて余程ドエライ場所だったのか、それとも偶々チャンネルが合ってしまったのか…?
それを答え合わせする術は今のところ無いんですけど(;゜∇゜)