手術当日、手術室に移動するという昼の12時に間に合うように病院に行くと、母はベッドに横たわり健やかな寝息を立てておりました。
あら?もう麻酔が効いてるのかしら?と思っていたら、母が目を覚ましました。
ただの居眠りでした。
結局、手術室に移動したのは2時前。
予定通りに行かないものです。
(染井が受けた時はほぼ時間通りだったので、診療科目や手術内容によっては予定通りには行かないようです。)
体にメスを入れない方法とは言え、心臓手術なので何か起きたときのために家族は最低1人付き添わなくてはならないそうで、染井は院内待機となりました。
まだ真新しい病院で喫茶店やコンビニも入っているので、食事も時間潰しもなんとかなります。
染井は病院慣れもしているので全く苦痛に感じないどころか、時間潰し用にと裁縫道具を持ち込んでロビーでチクチク縫い物をしておりました(^^;
飽きると居眠りをし、スマホでゲームをやって、端から見たらとても手術の付き添いのために待機しているように見えないリラックスっぷりだったことでしょう。
やがて日中は人で溢れ返っていたロビーは人影がまばらになり、大きな窓から見える景色が夕闇に沈む頃、染井は身支度を整えました。
手術の所要時間は6時間と聞かされていました。
その時の時刻は夜7時半。
母の病室に戻ろうと思っていたちょうどその時、連絡用にと持たされていたPHSが鳴りました。
続く