■小さな起業を構成する経営要素 営業
営業と一口に言っても大きく分けると次の4つに分類されます。
(1)見込み客発掘 9
(2)契約締結 3
(3)リピート購入 1
(4)紹介獲得 3
営業というと(2)契約締結をイメージする人が多くなります。しかし、実際にはその前に(1)見込み客発掘というステップが必要です。この(1)が無い場合には誰彼と見境いなく営業活動を行うことになり、無駄な活動が多くなります。
また、上記の(1)~(4)の右の数値は技術としての難易度を表しています。
営業活動のうちリピート購入して頂くためのスキル、技術レベルを1とすると、契約締結技術、紹介獲得技術は3倍難しくなります。
そして最も難易度の高いものが見込み客発掘になります。
そのため、人手の少ない小さな起業家はどのように見込み客を特定するのか、発掘するのかについて真剣に考えなくてはなりません。
一般的には営業マンは見込み客に対して「熱心に売り込みをする」ことが良いとされます。
しかし、このような営業方法は、営業マンのセールス能力が高く、精神的にタフで、押しの強い人が揃っている会社やお店でのみ成功する手法です。
また、商品や会社自体の知名度が高い方が有利になります。
何故なら、世の中の消費者は「聞いたこともない商品やサービス」を「無名の会社」から「すぐに買う」ほど、お人好しではないからです。
そのため、営業能力が並で、商品やサービス、会社自体が無名の小さな起業家ではなかなか成功しません。
小さな起業家はこのように1回で相手に商品やサービスを売り込むのではなく、「2ステップ販売」と呼ばれる販売方法を構築することが大切になります。
具体的に説明しましょう。あなたも化粧品メーカーとして有名な再春館製薬所の広告をご覧になったことがあると思います。
再春館製薬所は広告ではセールスをしません。「買ってください」というセールスの前に「ご希望の方はお試しセットをお届けします」という段階を経ています。
なぜ、セールスの前に、わざわざ無料サンプルを届けるという段階を経るのでしょうか?
それは「ご希望の方はお試しセットをお届けします」という広告に反応して、お試しセットを希望する人というのは、少なからず肌の状態に問題があり、少なからずその商品にも興味がある人である可能性がとても高くなるからです。
つまり、再春館製薬所にとってこのような人たちは自社の商品に関心の高い人たち=見込み客、になるわけです。
つまり、この広告活動は上述の「(1)見込み客発掘」という段階である、ということです。
確率的に肌の状態に問題があり、商品にも興味がある人が応募してくるので、(2)の契約締結がスムーズになるのです。
このように「媒体では見込み客を集めることを目的」にして、その後、「契約を締結する」という販売方法を「2ステップ販売」と言います。
この方法が経営資源の少ない、知名度が低い小さな起業家にとって定石の営業方法になります。
