36年後の私
今の母の年齢だ。
96歳。
要介護1の認定でいられることが、すごいことだなと思う。
ご飯の支度こそ、火を使うのでやめてもらっているけれど、
お金の管理も、自分で家計簿もつけている。
そんな母だけれど、共に暮らすのは良いことばかりじゃない。
母にとっても、私にとっても。
で、先日はその年になったら、こんなことに気を付けるといいかもね
っていうことを、今の私からアドバイスしてみた。
36年後の私の家族と、良い関係でいられるように。
そして、今回は、
36年後の私から今の私への想いを伝えようと思う。
・・・・・と、ここまで書いて2日経ってしまった。
どんな想いか考えたけれどなんだかピンとこないのだ。
この2日の間にも、幾度となく母にイラッとしたり、必要以上に大きな声で言い放ったりしてしまっていた。
なぜなら、この2〜3日、同じ悩みを同じ理由で質問されて、
「だから、昨日もその悩みについて話し合ったよね?それで、何がまだ心配なのよ?」
「その不安な事って、さっき話した事で納得していたよね?違うの?」
と、イラついた口調で、同じようなことを言い放った何度目かの時。
言いながら、ハッとした。
今の母は、私が思っている以上にボケ始めている⁉️
そうなのだ。
だから、一度は納得したことも、忘れてしまうから、同じ事で悩むのだ。
あぁ、気づかなかった。
歳のわりに、なんでも自分でやってくれていたから、つい、そのことを見過ごしてしまった。
36年後の私が、今の私に伝えたかった事は、
「呑気ね。もう、事態は刻一刻と変化しているのよ。昨日までの私が、今日も同じ私だとは限らないの。もっと、想像力を働かせて私を理解して。」
という事なのだ。
そんな変化を遂げていく母と、どうしたらうまくやっていかれるのか。
そろそろ本気で工夫する時が来たようだ。
96歳の私から、心を込めてエールを贈ろう。
「頑張れ!今の私!」