25ans
2/16(土) 21:13配信

四大陸選手権とは、国際スケート連盟が主催する国際大会のひとつで、ヨーロッパ選手権に対し、ヨーロッパ以外の地域&国の選手が出場資格を持って参加します。初回は1999年で、初代の男子優勝者は日本代表の本田武史さんでした。



四大陸選手権 男子シングル 
宇野選手フリーの演技

先日、アメリカ西海岸のアナハイムで行われていた四大陸選手権2019が終わりました。すでにニュースでご存知の方も多いと思いますが、男子シングル・女子シングルともにフリーでの大逆転で日本代表が優勝! シーズン・クライマックスとなる、来月3月末の世界フィギュアスケート選手権に向けて、幸先のよい結果となりました。

21回目の大会となる今年の大会、男子シングルの優勝は宇野昌磨選手でした。宇野選手は、初参戦の2015年に5位となって以降、2016年に4位、2017年に3位、2018年に2位とひとつずつ順位を上げてきていまして「今年は1位しかない!」と期待されながら現地入り。でも実は、全日本で負傷した足の捻挫が長引き、練習再開後も同じ箇所を捻るなどの経緯があって、あまり練習ができていないことが本人の口から明かされました。

実際にショートでは、2つのジャンプ要素でミスがあり4位発信。足の状態を心配したファンのかたも多いと思いますが、翌々日のフリーでは、3本の4回転、2本のトリプルアクセルを含むジャンプを次々と決めるなど、こちらが圧倒されるような気迫のパフォーマンス。フィニッシュポーズを取った後、力尽きたように足から崩れ落ちて氷上に突っ伏した姿は、あまりにもドラマチックでした。採点結果は、最後の3連続ジャンプのみ1.03の減点、その他の要素はすべて加点つきの出来映えで、新ルールになってからの男子フリー最高得点を獲得し、見事に優勝を手にしました。


フリーの演技を終えガッツポーズをする紀平選手

女子シングルの優勝は紀平梨花選手。今季はシニアデビューして以来、初戦のオンドレイネペラ杯、グランプリシリーズの2試合(NHK杯&フランス杯)、グランプリファイナルと、参戦したすべての国際大会で負けなしの快進撃。全日本選手権は坂本花織選手に次ぐ2位でしたが、再び四大陸選手権で優勝。この戦績は、世界から注目が集まるのも当然のことでしょう。

今大会では、ショートでトリプルアクセルが抜けて1回転半となったことで大きな失点となり、5位スタートでしたが、フリー冒頭のトリプルアクセルは、加点2.51をもらう美しい出来映え。このジャンプだけで基礎点と合わせて10.51点を得ていますし、その後も、難しい3回転ルッツからの連続ジャンプも2本加点つきで決めるなど、高得点を積み重ねて、堂々の逆転優勝を勝ち取りました。

宇野選手も、紀平選手も揃って四大陸選手権、初優勝。この大会で日本代表が男女ともに優勝を飾ったのは、2008年(高橋大輔浅田真央)、2011年(高橋大輔・安藤美姫)、2014年(無良崇人・村上佳菜子)に次いで4回目となりました。