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2019年2月8日(金) 05:00
和田八束
私が年間で撮影した数十万枚の写真を見るなかで、この選手はこのポーズがカッコいい、この表情が絵になるということが見えてきました。第5回は「2018 GPファイナル」から宇野昌磨選手の写真を5枚厳選。目の前の試合に、この一瞬の演技にすべてを懸ける、彼の熱いハートが写真から伝わってきます。
ギャップが多くのファンを惹きつける 
カメラの性能の上をいく滑り 
【写真(2)】2018 GPファイナル 男子【(C)Yazuka WADA / JapanSports】
先を読むにしても1日後か、1時間後か、1秒後かいろいろとありますが、フィギュアスケートの世界では、1000分の1秒単位での先読みが求められます。その1000分の1秒のタイミングの測り方は慣れるしかありません。カメラで秒間10コマの写真が撮れたとしても、たかだか10分の1秒。ただ連写だけしていても、良い写真が撮れるわけではないのがフィギュアスケートの撮影の難しいところです。その点で、宇野選手はスケーティングがとても速い、加えて、流れのなかで表現をしていく選手に思えるので、カッコいい一瞬を切り取ることがとても難しい選手です。【写真(2)】は本当は連写で撮影したすべての写真をお見せしたいところですが、フィニッシュでポーズを決めている場面でも、顔の向きや指先、ひじの角度、足の向きなどが微妙に違うんです。映像で見ていると止まっているように見えるんだけども、わずか1、2秒の短い時間での繊細な表現を追求している宇野選手に驚かされます。この写真は、そのわずか1、2秒のなかで、指先の表現までビシッとキマッた一番カッコいい瞬間を、同時に、「やり遂げた」という宇野選手の強い思いが目に表れている一瞬を切り取ることができました。

