日刊スポーツ

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[2018年12月9日8時36分 ]

 

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)ファイナル>◇7日(日本時間8日)◇カナダ・バンクーバー◇男子フリー

 

男子でショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(20=トヨタ自動車)がフリー2位の183・43点を記録し、合計275・10点で2年連続の2位となった。 SP首位のチェン(米国)が合計282・42点で2連覇。 宇野は自らを責め、オリンピック(五輪)2連覇で重圧に強い羽生結弦(ANA)との差を痛感した。

 

表彰台でも、記者会見でも、宇野の左隣には2連覇のチェンがいた。 試合後 「自分にあきれたところがあります」 と感情をそのまま口にした。 選ばれし6人が立った大舞台で、2位に終わった自分を責めた。

 

五輪2連覇の羽生は故障を抱え、2年連続で不在。 1年前と同様に、チェンとの一騎打ちとなった。 「去年も期待され、結果が求められた試合。 僕の中でも自覚していた。 申し訳ないなという思いです」。

 

絶不調のSPから立て直し、午前練習では苦戦していた4回転トーループが復調。 夜の本番でも2本を成功させたが、序盤の4回転サルコーとフリップが回転不足。 最終盤の連続ジャンプも乱れ 「単発のジャンプは割と力が抜けた状態で 『いつも』 を再現できた。 でも全然、満足はしきれない」 と総括した。

 

五輪銀メダルを獲得した昨季までは、スケートを楽しむことが理想だった。 だが、今月17日で21歳を迎える宇野の心は 「いずれ、楽しめない日が来ると気付いた。 楽しんでばかりじゃいられない。 自分にプレッシャーをかけ、その中でいい演技がしたい」 と徐々に変化し始めた 。大会前には 「ここ数年、完璧な演技がない。 もうそろそろ完璧な演技をしたい」 とも言った。 届きそうで届かない頂点。 あと1段の高さ以上に実感したのが、日本中の期待を常に背負い、結果で応える五輪王者との差だった。

 

「羽生結弦選手が毎回やっているように、プレッシャーの中でそれに打ち勝って、結果を残して、素晴らしい選手になる。 僕もそうならないといけない」

昨季もGPファイナル、4大陸選手権、世界選手権と羽生不在の大会で2位。 もう、銀メダルでは喜べない。 「僕だけが悔しい思いをしているわけじゃない。 落ち込んでばかりもいられないので、次の試合に向けて頑張りたい」。 簡単には割り出せない答え。 だが、苦しくて悔しい2日間には、必ずや意味がある。 【松本航】