夫婦・・・完結 | いつも笑顔でいたいから

いつも笑顔でいたいから

バーニーズ 男の子とコーギー 男の子 中心の生活
     貧乏でもいい・・・毎日笑って暮らせれば・・・

養父は身体障害者だった

若い頃、働いてた会社で機械に

手を挟まれ指を3本失くした。


今でこそ身障者に優しい時代になったが

結婚当初は まだまだ偏見の眼差しが

多かった。


二十歳そこそこの小娘の私を

色んな人達に出会わせてくれ

色んな体験をさせてくれたのは

養父だった。


葬儀の最中 思い出すのは そんな日々だった

焼香の最後の最後に現れたのは

養父が一番仲が良かった同じ身障者の人


養父と喧嘩別れしたまんまなんだって

以前 聞いた事があったから

まさか弔問に来てくれるとは思ってもいなかった


唯一、私の名前を自分の娘みたく

呼び捨てで呼ぶ人

ウチの内部事情を全て知っていて

私も何でもありのままを話せる人だった。


彼の姿を見た瞬間 涙が溢れてしまった。

隣で とおちゃんもウルウル・・・


一番の気がかりだった とおちゃんの

喪主の挨拶も終わり出棺・・・


見送りを終え帰ろうとする彼を無理矢理

呼び止め火葬場までついていってもらった


火葬場での出来事・・・


最後のお別れです・・・と職員が棺の小窓を

開けてくれた。

側には私達夫婦と車椅子に乗った養母


遠巻きに親戚・・・

ふと、とおちゃんが長兄と親戚の男連中を

数名呼び寄せた


あれっ?と思った瞬間それは起きた

集まった数名の男連中で車椅子のまま

養母を抱きかかえ養母に最後の対面を

させた。


そうだった・・・ とおちゃんって・・・

こんなヤツだったんだ


それだけでも号泣ものなのに・・・

次の瞬間、養母の口から出た言葉・・・


真直ぐ行くんだよ・・・

後のことは何にも心配しなくっていいんだから

真直ぐ行くんだよ・・・


とおちゃんも私も号泣


全ての儀式を終え自宅に戻る途中

シ~ンと静まり返った車内・・・


養父を抱える とおちゃんに

何か話しかけてあげなよ

ちゃんと聞いてるから・・・


と言った私に


あんな事も言われたよな、こんな事も・・・

オレに力が無かったから守ってやれなかった

と男泣き・・・


二十歳の夏に とおちゃんと出会って

この夏で20年


20年も一緒にいればお互い良いトコばかりでは

ない・・・

イヤ・・・お互いの悪いトコばかりが

目につくようになってくる


喧嘩も増えれば顔をあわせるのすら

ウザイ時もある


私自身、正直言うと 絶対に

とおちゃんよりも先に逝きたいと思ってた


でも、今回の件で忘れていたものを

沢山思い出すことが出来た


ちょっとだけ とおちゃんよりも長生きして

見送ってあげよっかなぁ~

って気持ちにもなれた

(その気持ちが何時まで続くかは解らないけど・・・)


喧嘩したって何したって夫婦は夫婦

改めて色んな事を思い出させてもらった

出来事だった


         おしまい