昨年の7月31日に「死」についてかいてますね、僕。

昨日も書きましたが、オヤジに肺癌が見つかったのが4月。
骨シンチグラフィを見ても、肺以外のどこにも転移は見られず…これは複数の放射線科の医師、呼吸器外科の主治医の誰もが転移なしと判断したものです。

オペは無事に終わりましたが、本人が腸閉塞を発症し退院は6月半ばになってしまいました。

退院しちゃえばそんなの笑い話。
これで明くる3月のオフクロの七回忌はやれるな、なんて言ってたのですが。


ホント不思議なことに、その頃の自分は「死に向き合う医学」だとか、いかにすれば、尊厳を保ったまま虹の橋を渡れるのか、とか、そんなことに凄く興味を持ち、いろいろ読み漁っていたんです。

頭の中にオヤジのことなんて、これっぽっちもありませんでした。
だって、悪い処は切除したし、「これがガン細胞です。これは一緒に切った肋骨です。綺麗にとれました。」と、触らせていただき、この目で確認しているのだから。
まあ、強いて言うなら、オヤジがオフクロにした献身的な介護から、「オフクロ、オヤジに看取られて、ステキな最期だったよな」と、間接的に思ったくらい。

自分自身も首の手術から一年経つのに良化がみられず、いろんなことを思っていた、ということもありますが、オヤジから「脊椎に転移のおそれあり。今、救急車で開業医からオペをした総合病院に向かっている。」とのメールは、まさに青天の霹靂!
8月4日の土曜日だ、仕込みに追われていたのですが、メールから数時間後に職場を離れ山口に向かうことができました。

先々週会った時は二本の足で立っていたオヤジ。

後ろから羽交い締めのように支えないと、立つことすら出来ません。
脊椎に転移した癌が、神経にイタズラしているんです。

翌朝はもっと酷かった。

自分で足が動かせない。

触られてもほとんど感じない。


胸から下の麻痺です。


おそらく、その時点で死を意識したんだろうな。


書くのが辛くなりました。

本当は、これからの二週間のオヤジのことを、一人でも知ってもらい、もしかしたら過誤はあったのかもしれないけれど、オヤジを看てくださった人たちは、どれだけ尽くしてくださったか、お伝えしたいのですが。



まだまだ自分には時間が必要なようです。