今日は俺の過去にふれちゃおっかな、て思います


ゆうべ眠れなくて、安定剤飲んで、少しうとうとしくらいで頭ぼーっとしてるから、こんなこと思いついたのかなぁ



男も40をすぎて、気がつきゃ四捨五入したら50、てぇ歳になったら、そりゃいろいろありやした



へぇ、こんなんでも若ぇ時にゃ、それなりに女もいたもんでさぁ




ありゃぁ、あっしが結婚に失敗したあとの話ですから、もう、かれこれ10年…、いや、もう少したつかなぁ、そんな昔のことでさぁ



いやね、男と女の、ほっんてうにつまんねぇ話ですから、別に語るほどのことじゃねぇんですがね…






ある日、同じ姓を名乗る女性と一緒にいたころに仕事の上で知り合った女から、いきなり電話がありやしてね



ええ、いい雰囲気やったんですよ、以前は


まあ、浮気っちゃあ浮気だが、最後の一線だけはこえなかったんですがね



当時のカミサンも、仲のいい仕事上の友達の一人、としか思っちゃいなかったんでしょうなぁ



お互いに好いた、惚れたなんてぇことも口にしたこともねぇ、あっしがその職場と縁が切れてからは、何年か連絡もなかった




ま、どっかで聞いたんでしょうな、あっしが商売に失敗して、カミサンにも逃げられた、て



いきなり、いわゆるネットワークビジネスの話持ってきたんでさ



何度か会い、酒飲んでるいちに、自然と以前以上に深い仲になっちまってね、そいつと



ええ、いい女でしたよ、なかなか



気がつきゃ俺も彼女の家にも出入りするようになったし、彼女は俺んとこを生活拠点にするようになった


えぇ、同棲ってやつでさあ



なかなかいい女でしたよ、いろいろ



しかしね、ネットワークビジネスだけじゃ食っていけないでさぁね



それぞれが別々のことをして金を稼ぐようになり、そのビジネスとも縁が切れてきたその頃から、二人の間も、なんとな~くすきま風が吹いてきたんかな






そんなある日、帰宅した俺は駐車場に車がないことに気付いたんでさぁ


彼女は普通なら仕事に行く日だし、職場までは電車のほうが早く着く



胸騒ぎを覚えながら家に入ると、雰囲気違うんですよ


あるはずのものが、ないんでさぁ



彼女の身の回りのものは勿論、鍋やちょっとした電化製品、家具なんかがね



予感はずっとあったんでしょうな、自分なりに



この日が来たか、て思いやした



ええ、そりゃ驚きやしたし、ショックでしたよ



一番ショックだったのは、鍵がね…


一階だったんですがね、外から鍵かけて、トイレの窓から放り込んであるんですよ

なによりそれがショックだったなぁ…



詳しい描写すると、どこで誰が見てるとも限らないんでね

ま、あらましだけですが…



中年男のくだらねぇひとりごとに、長々とお付き合いしてもらっちまって、すいやせんねぇ



へぇ、もう少し時間もあることですし、ちょいと休ませていただきやす




どちらさんも、気をつけておでかけくださいやしね


どうも失礼いたしやした


また、お目にかかることがあるかもしれやせんが、どうぞ、お達者でお過ごしくださいね


あっしはもう少し……