時と光と風の中で〜出発 | 私の小説集

私の小説集

色んな小説を書いていきます。シリーズものや短編集など様々書いて行けたらいいな。
※盗作はやめてください



ケンタウロスは自分の部屋で写真立てを見つめていた。
「この人達は僕のお母さん、お父さん?」
彼は物心が付いている時には既に里親の養子となっていた。そして里親に幾度となく本当の両親について問い詰めたが無駄だった。彼らは首を横に振るばかりで答えてくれなかったのである。そんな彼らとは溝が出来始めていて関係が遠のいていくのであった。里親と暮らすのに嫌気がさし始めておりこの家を出ようとすら考えていた。
この日彼は自分の部屋の掃除のために部屋にこもっていた。
そして今見つめている写真立てを見つけたのである。そこには見ず知らずの男女と自分が微笑んでいる姿があった。
と、その時だ。開いた窓から突然風が吹いてきた。
「うわああ、何が起こったんだ?」
訳もわからぬまま彼は自分の身を守るかのように顔を手で覆った。
しばらくすると風は止み床に一枚の封筒が落ちていた。
彼が不思議そうに封筒を開けるとそこには一枚の手紙と同意書が入っていた。
「手紙?」
封筒の中に入っていた見覚えのない手紙にはこんなことが記されていた。
『ケンタウロスくんへ。この度は我が校のEsperanza of fantasia schoolへようこそ。明日の7時にターミナル駅の24番線の汽車が出発するのでそれまでに準備しておくように。健闘を祈る。』
誰からの手紙かはわからなかったが彼は早速、同意書を手に部屋を出て里親のいるリビングへと向かった。こうして彼の冒険が始まったのである。