2024年9月8日(日)夜の部 新宿歌舞伎町劇場にて大衆演劇を見てきました~。
優伎座(ゆうきざ)。2回目です。
座長は市川英儒(いちかわえいじ)さん。
昼は地元の団体さんが入り賑わったようです。よかった
昼夜で配役替え。
夜の主演は若座長。初役だったみたい?
芝居、おもしろかったです
芝居:新月の闇
55分ほどの短い芝居ながら見応えありました。
芸者に入れあげた親分は、身重の妻を邪魔にして追い出す。妻の兄は恩人で腕の立つ白鷺さん。兄妹共に一家から追い出される。
素浪人になった白鷺は貧乏暮らし。産後の肥立ちが悪く失明した妹、生まれてきた赤子、丁稚の4人で暮らすが、仕事が無く薬代の工面もままならない。
そこへ、兄妹を追い出した親分一家と用心棒の藤木が、低頭平身でやってきた。川向うの一家と戦うが勝ち目がない、芸者に入れあげた自分がバカだった許して欲しい、このピンチを救ってもらいたいと懇願とやってきた。。。
去年7月に長谷川さんとこで観た「女素浪人」とあらすじは同じです。
大衆演劇 観劇記録 長谷川劇団:「弱虫剣法」「女素浪人」 | ひいらぎの大衆演劇ブログ (ameblo.jp)
長谷川さんの女素浪人、面白かったんだ~優伎座の新月の闇もおもしろかった。
細かい設定が違うので違う芝居という印象で、再放送な感じが全然なく楽しめました~
配役
白鷺:市川かんしろう若座長
藤木:市川英儒 座長
丁稚(役名失念):達也座長
親分:英風舞 副座長
芸者:雪めぐみさん
白鷺の妹:市川なぎ紗さん
親分の手下:昇龍さん・新免さん・獅恩さん
感想 ※ネタバレあり
第1幕は親分の祝いの席。
なにか気になってたのかな、「次はこのセリフを言う」みたいに音読みたいになっちゃってたな~
妹の人生を翻弄してしまった申し訳なさへの伏線、みたいなのがあれば、この後の泣きのシーンがもっと悲しくなったかも。
説明で理解できましたけど、あんまり見応えの無い第1幕でした。
客入り少なくて緊張してたのかなぁ。ミニショーで客席偵察は済ませていたと思うんだけど。
来月以降、どこかの劇場でのリベンジがんばってほしい~
第2幕は4人の貧乏部屋。
第2幕以降はバッチリ調子を取り戻してました
達也さんの芝居は上手だなと感じます。人形の赤ん坊の扱いも丁寧です。白鷺さんを慕っている様子が動きでも伝わったし、キャラクターが人間的で感情移入しやすかった
私の聞き間違いかもしれないけど、若座長の台詞で「1代目は自分、2代目は妻(子供も?)、3代目が子分(部下?)」と言ってた気がする。
親・自分・子、の3代かと思ってたけど、そういう3代もあるのかな?そうすると、遊侠三代という芝居は・・・。違うかもしれないから話を戻そ。
丁稚の生まれ故郷の上州高崎。江戸時代に高崎藩があったんだ~。知らなかった、勉強になるわネ。
現代だと、新宿駅から新宿湘南ラインで片道2000円ほど2時間くらい、新幹線利用だと1時間ちょいで到着します
現代人のわたしの群馬県高崎市の食べ物といえば、高崎パスタと焼きまんじゅうとだるま弁当だけど、江戸時代はリンゴだったのねぇ~。
「りんごの白い花」というセリフが3回ほど出てくるんだけど、
1回目はへ~と聞き。
2回目はさっきも出てきたなぁと思い出す。
3回目で白い花がはっきり見えたように思えて、白鷺の気持ちがちょっとずつ上州高崎へ向かっている様を表しているように感じました
私の勝手な思い込みかもしれないけど、リンゴの白い花、よかった
若座長が台詞の強弱を変えたからだと思う。ぬぬ。もし狙いだとしたら、やるわね
(画像の白い花はリンゴの花ではありませんが)
妹が騙され、親分への恨みから復讐を望む台詞が印象深かったけど、赤ん坊を護るために斬ってきて欲しい、など愛情を押し出した理由を強調した方がもっと涙を誘う気がしました。(赤ん坊の父親を斬るわけなので、相当の理由が必要)
心残りの赤ん坊を妹が抱くシーン。力尽きゆく妹、赤ん坊をケアする丁稚
あの赤ん坊の受け取るシーンが素晴らしくて、忘れ形見の赤ん坊を絶対に守るんだという丁稚の想いを表してたと感じた
赤ん坊は人形なので、妹がガクリとしてから慌てて赤ん坊を受け取りそうなもんだけど、そうしなかったんだ~。普段から赤ん坊の面倒を大事にみている丁稚の生活を感じました
若座長が妹の亡骸を姫ダッコキャ~(腰だいじに)
歌舞伎町劇場のLED背景を生かします。妹の亡骸をせり上がっている床に載せ。ちょうどそこから妹の魂みたいなものが無数にふわぁ~と上空へと浮かんでゆく・・・・。
浮かんでいった魂がそうなるのか、画面は美しい夜の星空へと変わってゆき。
劇団がなのか、劇場の担当スタッフさんがなのか、AIが決めたのか知らんけど、この演出が死生観を表しているように感じました。
このシーン大好き
第3幕は、親分一家が祝杯をあげるために歩いている道すがら。
立ち回りからラストへ
両剣を鳴らす迫力ある速い殺陣あり、舞踊ショーのようなリズム感ある美しい殺陣あり、英儒座長の気迫すごいね若座長も負けてなかったヨリアル親子だそうです。
英儒座長のラスト、引き付けられました~
歌舞伎町劇場の狭い花道での英儒座長&若座長の対決の殺陣シーン、後退するからより迫力があった
けど、落っこちないかとハラハラ
歌舞伎町劇場は、花道の床も客席の床も黒なのです。高さがあるのに。
花道のキワの識別が難しいから、劇団さんは劇場に落下予防案とか出してもらいたいな~。
十条の篠原と三吉は花道にライトが入ってるからキワが判別しやすいでしょ。立川の花道は狭くてライトがないけど、絨毯と花道の色が違うから判別しやすいし、それに立川は片側は桟敷席だから高さがない。
歌舞伎町劇場は、今からライト入れたり出来ないので、、キワに電飾みたいなの仕込んだりすればマシなのかなぁ。着物がひっかかっちゃうのかな。わたしには分かんないけど。
客席降りの階段も動かせるように軽めだから気を付けてもらいたいわ。
ラスト、シルエットを多用、動きが出せる丁稚がよかった。肩を震わせるときは後ろ向きに、見上げる時は横向きで角度見せて、とさすがの達也さんでした
夜公演は配役替えのため、英儒座長の出番少なめだった
もっと英儒座長を見たかったけど、ストーリーが面白かったし達也さん上手だし、LED背景の演出も良かったし、最後まで観てよかったです
舞踊ショーも観て帰りました。
優伎座さん、SNSの画像アップOKだそうです(2024年9月現在)。
もしかしたら、劇場を盛り上げるためとか初乗りだからとか、限定的かもしれないけど、写真のSNSアップOKと英儒座長のインスタストーリーにもあったから写真を載せちゃうよ