2024年1月10日(水)夜の部 立川けやき座にて、大衆演劇を見てきました~。

 

劇団荒城。4回目です。



 

・100円の日

本日は真吾座長就任19周年記念で1900円引きの日、100円で見れちゃうびっくり

 

おかしいでしょ!

追加料金が慣例ですのに。(まぁ追加料金なら行ってなかった)

で、100円だと、多分劇団荒城が立川けやき座に差額分を自腹しているのでは。(なぜそう思ったのかというと、立川けやき座がポイントカードにスタンプをくれたから)

 

なにやってんのよ~、観客の数だけ荒城のお金が減るのに(ありがとうございます)。えーん

お客様への感謝なので、本来、私のようなイチゲン客が100円で見ていいものなのか迷いましたが、行くよね。100円は助かるし、しかも「人生劇場」見たいですもん。(昼の部は自粛した。座れなさそうな勢いだったし)

それに、お祝い気分を味わってみたかったのもあるニコニコ

 

・人生劇場の前評判

 

「人生劇場」は、立川けやき座のオーナーがインタビュー(2016年)の中で話していましたので耳馴染みがありました。

 

――中原さんの考える大衆演劇の魅力って何ですか?

 私は元々大衆演劇の虜になってる人間じゃなくて、以前、五光建設が福島の「カッパ王国」って健康ランドを買ったときに大衆演劇と出会ったの。だから、どの劇団の芝居がうまいとか下手とかは…私自身はちょっとよくわからない(笑) でもファンの人に聞くと、どの劇団は芝居がうまいよっていうこだわりがあるんだよね。たとえば劇団荒城ってあるじゃない。ファンの人いわく、『人生劇場』は別格だよとかね。あとは、やっぱり男の女形が、ファンが集まる率が高い…女形が一番“モテる”のかなって(笑)

 

大衆演劇の入り口から[其之拾壱]・なぜ立川に劇場を?「立川けやき座」社長さんに会ってきました!オープンから半年 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス (eplus.jp)

 

あと、真吾座長のブログで読んだ。

 

人生劇場。。 | 荒城真吾のブログ (ameblo.jp)

 

・「人生劇場」感想

 

荒城オリジナルのラストが好き~。

 

思い返せば、飛車角がおとよと幸せそうに過ごしていたシーン良かった照れ

プロローグ後のすぐの状況把握ができていない中、僅かな時間だったせいもあり、理解が追い付かなかった・・・・。

だから、私には飛車角の気持ちは今でも分からない部分があります。まぁ、何回も見れば分かるんだろうし、見るたびに感想が変わるような造りにしている気がしました。

 

刑務所から帰ってくるのを待っていたおとよ、なのに飛車角ったら、すぐに宮川に乞われてその気になっちゃって、おとよを見捨てたよね。むかつき

男に縋るような弱い女になるな、みたいに言うけど、勝手な男だなむかつき

死ぬ覚悟で乗り込むんだろうけど、宮川がドサクサで弟分にして欲しいと言い、速攻快諾する飛車角、頭を押さえつけて急に威張っちゃって。

おとよをよろしく頼む、と言うけど、おとよに待っていてくれとも言わず、飛車角の気持ちが分からないよむかつき おとよの幸せを想っているようなそぶりだったけど、私の妄想だったかな、後が繋がらないから。

こういう、男の気持ちを汲んでくれみたいなの、飛車角の甘え。

 

大事な彼女なのかどうかが分からなかったな。宮川のことも勢いで弟分にしたみたいで、急すぎ。

・・・と、多分、有名な演目だから省略したであろう時間と時代背景が読み込めない素人はこう思ってみてました爆笑

(この後、何度も思い出して「私の読み込みが足りなかった!」、みたいなのがいいの。)

 

舞台では、殺陣シーンナイフ

気合十分のチンピラさんたち。おお~。映画みたいな迫力びっくりスゲッ

4人いたような?地毛での参戦です。

祐馬さんの貫禄・迫力。しかし飛車角にゆっくりとやっつけられ。

それを見ていたイキのよかった蘭太郎さんと虎太郎さんがビビっちゃって。思わず腕を掴んじゃって。逃げられないと悟ったけど、怖い、やるしかないけど勝ち目がないと。

ちょうど場所的に飛車角よりもお二人の方がよく見える場所だったせいもあり、とても記憶に残りました。

蘭太郎さんは舞台真ん中で首を・・・・。恐怖を浮かべて飛車角を見る。。。

虎太郎さんなんて髪の毛むんずと掴まれて真ん中まで連れていかれて、、、うぁ~びっくり痛くないようにして欲しい。。。

どこかで蘭太郎さん、勘太郎さんにビンタされてたし・・・・。

 

飛車角の主役がいいだけでなく、脇役の演技が飛車角を何倍にもさせるというのが劇団で演じるスゴさだよな~。

チンピラさんたちを見てて、ああ、飛車角ってケンカがすっごく強いんだなって思ったし、あの気迫をチンピラさんたちの演技が盛り立てて、飛車角が覚悟を決めて単身乗り込んできたのがよく伝わりました。

 

で、また刑務所へ。5年の服役後出所・・・・。

 

プロローグからストーリーテラーは月太郎さん。ほぼ一定の演技が素晴らしかった~。良い声に聞き惚れ・見とれちゃってラブ聞き逃しちゃった部分もあり繋がらなかったので、また観に行かなきゃだランニング

 

幕外では、劇団荒城名物抱き子「マサ男」40代。Twitterアカウントで見ました。

声の出演で、笑った~爆  笑 笑わせのためばかりでなく、芝居上のマサ男出演の伏線を私は感じました。

 

飲み屋では、飛車角が怒って机をドン!と叩いた時にグラスに注がれたビールがびっくりして飛沫が跳ねる演出。拍手 

映画みたいなシーンを、一発勝負の舞台でやっちゃうという。

 

なんか、キラがキラに憧れて~と飛車角が月太郎さんに言うセリフが媚びに聞こえましたが、昼公演で月太郎さんがキラ役をやったから言ったようです。

昼夜で通しで見ているお客さん多数と思われるので、ニヤリニヤリと思ったのでは。嬉しいよね、こういうのぶっこまれるの照れ

 

宮川さん再登場、さっきまでちょい高めの声音だった飛車角が、宮川の前で重低音の声音になる。なんか、、部下の前だけカッコつける感じに思えました。飛車角、減点よ!

 

この後、飛車角は一人になり男泣きのシーン。

チンピラ相手の時の迫力はどこへ、ケンカや義理人情は飛車のようにバビューンと縦横に移動できるのに、女性は角のように斜めに一歩ずつなのかしら。

観覧中のわたしは、部下に女を取られて悔しいのか、彼女の心が離れて悲しいのか、分からなかったな。

義のために自分の想いを殺して応えたのに報われなかったという世の無常を表していたのかもしれない。

 

男泣きのシーンをしっかりと尺とっているので、観客それぞれに思いを馳せる・飛車角の気持ちを想起する時間はたっぷりありました。初見の私はストーリーについていくので精一杯なところがあったけど。

会場ではすすり泣きが聞こえ、これは観客の人生経験や教養により感じ方を自由にしている芝居なのかな、と今では思います。

詳細な説明を省き、今日見たときと、次見たときと、感じ方が異なるような仕組みにしているのかも。人の数だけ、わたしだけの人生劇場ってあるよねニコニコ

 

男の純情という演目を見たことがあり、あれって人生劇場を元に女性への想いを多めにして作ったのかな、と思い出したり。

人生劇場の飛車角は、ビールをかぶってました!掃除と着替え、大至急ダッシュ

 

飛車角の髪は速攻で乾き、ラスボス戦への突入くるよおいで

イマドキの知的なラスボス。。。

まぁ戦国時代からボスへの裏切りはあったんだけど、その態度に共感できないなむかつき(敵役だから、憎たらしさたっぷりの勘太郎さん、短時間ながら好演でした)

義理人情のために愛する女性一人幸せにできなかった飛車角がベストと思わないけど、ちょうどいい落としどころってなかったわけ!

・・・と、芝居であることを忘れ、熱くなるわたし炎ニコニコ

 

瀕死の飛車角、この後どうなる。死んだのか?

 

飛車角の不器用な生き方がもどかしくて、なにやってんだよと思った。

どこかのタイミングで自分の中の飛車角と出会った時、私は真吾座長の飛車角のために泣くかもしれないな。今日ではなかったけど。

 

おもしろいな、この芝居は。ジワジワくる。赤薔薇