老人施設の短時間バイト、

一年が過ぎていろいろ見えてきた

 

90歳の入所者さん、

最初腰痛があり痰がらみ咳もあるし

施設によくあることで医療の情報がほとんどない

なのでまずは施設医師のクリニックを受診

そしたらかなりの心不全、肺炎だった

さすがの施設医も即入院を勧めたが

家族さんが…

なかなかに難しい人だった

 

病院受診はしない、そちらで適当にやってくれ

と言う

うーん、まあそれならそれなりの手続きがあるんだけど

連絡がつかないそうだ

 

そんなことしてて夜間、あのマンパワーで

急変したらどうするんだ

誰も知らない、決めない

 

短時間勤務とは言え不安な中で働くのは嫌だ

きちんとしたドクター指示、

ケアの共通認識、それがないとは本当に困る

 

で、今日は突然、キーパーソン以外の家族さんが来た

多分、キーパーソンから様子を聞いて来たんだろう

それで私は主任看護師に家族対応に来てくれるよう内線した

そしたら…

彼女が「私もじた本さんと同じくらいあの人のことは知らないので

今日のご様子だけ伝えといて」と言うではないか

 

え、でも救急搬送時の書類の相談ができるチャンスではないですか?

と言ったらさんざんぐちゃぐちゃ言って最後に「ああ、もう今から行きます」

いや、当然でしょ

あなたはここの一応責任者的立場なんだし

 

この人の印象は本当に変わった

雇い入れ間もない頃にあいついで父母が亡くなり

温かい配慮を下さった

とてもうれしかった

今も忘れていないし賢い人だから何かと頼りにしている

 

彼女を見ていると

面倒なことにはかかわらないってことなんだな

と思う

そう考えたらいろんなピースがパシッとはまる

吸引研修を強引に私に受講させたり

何かと言えば自分はダブルチェックを他人に課す

 

悪く考えすぎかもしれないが

 

どんどん人が辞めて

今日はとうとう常勤看護師さんが一人辞めると聞いた

どうするんや

 

まあなるようになるんだろうし

世の中そんなものなんだろうけど