3月になって初めての投稿です。




3月3日、14時すぎ、
雛人形ひな祭りの食材を買い出しに出ていた私のスマホにおばあちゃんから電話が。

「すぐ、来て!すぐ!!」

それだけをただ繰り返して電話は切れました。

何がなんだかわからないままに
あわてて、レジを済ませて帰り着くと

「○美ちゃんが死んだって。。。」

え?何???

○美ちゃんというのは、
おばあちゃんの末っ子である弟、
○男さんのお嫁さんです。
まだ、67歳。

私は、3回ほどしかお会いしていないと思いますが、
昨秋、何年ぶりかに
ご夫婦で突然、
おばあちゃんを訪ねてくれていました。

○男さんは、大腸がんを患い、手術後
昨年から今も抗がん剤を継続中です。

○美さんは、温和で小柄な女性です。
○男さんも普段はおとなしい男性ですが
突然の病のせいで
時折、声を荒げてしまう時も
「お父さん、なんで、そんなに怒るの〜?」
って、○美さんは優しく受け流していたそうです。



そんな○美さんが亡くなったという知らせ。
○男さんからおばあちゃんに電話があったそうです。
確か、先月下旬には
おばあちゃんが○男さんを訪ねていましたから、おばあちゃんは、元気な○美さんに会って間がないので、亡くなったというのが信じられません。

○男さんもおばあちゃんも気が動転し、
高ぶった状態での電話のやり取りだったためか、
おばあちゃんの話では
私にはその内容がなかなか掴めません。

・死因は、脳梗塞らしいが、ご遺体は現在警察にあるらしい。
・通夜はせず、告別式は葬儀会館テルコで、6日午前に決定。
・おばあちゃんは○男さんのところへすぐにでも駆けつけたいと思っている。

って、ことはわかりました。


すぐに、お風呂屋さんは、私が引き受け、
おばあちゃんは次女(私の夫の姉)の車で
おばあちゃんの妹と一緒に
○男さんのもとに駆けつけました。


姉弟3人で次女の車の中で長い間、
話し込んでいたそうです。
あとから聞いた話では、このとき
日も暮れかかった黄昏時に
次女だけ車から追い出され、
寒空の下○男さんの家の前に立たされていたんだとか。
次女は寒さにトイレが近くなり
トイレだけ○男さん家のトイレを借りたんだとか(笑)


いやいや、姉弟だけで話したいなら
○男さんの家の中でお話して
次女を車に残せばよかったものを。。。(;´д`)トホホ…
テンパってるから、その場の当事者たちは
誰もそんなことには気付かなかったみたいです。



ま、その日はとにかく一旦おばあちゃんたちは自宅に帰ってきました。

ようやく、詳しい話を聞くと


まずは、葬儀はテルコではなく、
ベルコで行われることがわかりました。
私は、そうじゃないかなあ、とは思っていましたがwww



前日の日中は、
○男さん夫婦で買い物に出かけ、
帰ってきてから
○美さんは背中が痛いと言っていたそうです。
夜、○男さんが背中に湿布を貼ってあげてから
○男さんは先に2階の寝室に上がっていたところ、
同居している息子が
どうも母親の様子がおかしいと言って
救急車を呼んで病院に運んだけど、
もう手遅れだったそうです。
どうやら死因は、心筋梗塞?心不全?
そういうことらしいです。
突然死だったので、変死として扱われ
ご遺体は検視?か解剖?が行われ
自宅は警察の捜索を受けたそうです。


ま、確かに突然死なので、
病死以外の原因、或いは発作につながる外的な原因がなかったかを警察も調べなければならないのでしょう。

そういえば、風呂屋でも近年
心臓の持病を持つお客さんが
浴槽内で発作を起こし病院へ運ばれ、
そのまま亡くなったことがありました。
その時、浴室内にはその方ともう一人のお客さんの二人だけだったので、
もう一人のお客さんが知らせてくれて
私と私の夫が浴槽から抱え出し
救急車が到着するまで、
二人で心臓マッサージをしていました。
その後、救急車が出たあとに警察官が来て、
通報者の私が事情を聞かれたのですが、
その後も閉店後に鑑識の人が来て、
現場を調べながら
また同じように事情を聞かれました。
私もこのときかなりの時間を費やしました。


「事件、事故の両面から調べています。」
ドラマやニュースでよく聞くフレーズですが、
要は、こういうことを言うのでしょうね。

しかし、この警察の調べは
最愛の妻、母を、突然亡くした家族にはとても酷なことですね。

○美さんのご遺体も葬儀直前まで戻らないため
葬儀直前に
病院から直接葬儀場へ運ばれました。



こういうとき、残された男たちは
傍にいる者にはどうしても哀れに映ります。。。

○男さんも二人の息子も
オロオロになってしまって
葬儀の準備もままならず…

一旦帰ってきたうちのおばあちゃんも
少し気が落ち着いたのか
翌日は葬儀のことが心配になり、
また○男さんに電話をかけてみると
○男さんは
遺影にする写真も見つけられず
葬儀屋さんとの打ち合わせも
落ち着いてできていないらしく、
とにかくおばあちゃんに
「何もわからん。わからん。」と連呼するばかりだったようです。


そのせいで通夜もしない、と葬儀屋に言ってしまったのかもしれません。
最初の電話で通夜の連絡がなかったので、
私達は不審に思っていたのです。

そこでおばあちゃんが、
「それはあまりに○美ちゃんが可哀相。
亡くなった人には御経が一番大事なんよ!
せめて、初七日の法要、お仕上げ膳はできるんよね?」
と尋ねると
○男さんは、初七日の法要とかわからん、と言ったそうで…
おばあちゃんはやっとのことで、
○男さんに初七日の法要とお仕上げ膳を
葬儀屋さんにすぐに頼むように言い聞かせていました。
電話を切ってから、おばあちゃんは
なおさら、○男さんを不憫に思い
眠れなくなりました。

結局、初七日の法要は出来るが、
お仕上げ膳は間に合わないらしく、
初七日の法要後、
どこか近くのお店でお食事しましょう、
ということになりました。
遺影にする写真も見つからず、
遺影はナシで葬儀を行うことになりました。

しかし、急なことでいくら気が動転しているとはいえ
70歳にもなる男性がこんなにも
「わからん。わからん。」と言うばかりで
まるで幼い子供のようにになってしまうものなのでしょうか。
それも未婚とはいえ
成人した30前後の息子が二人もそばにいるのですが。

また、誰も花環や籠盛りの話をしないので、
わが家では、
そんな寂しい葬儀はだめだという話になり、
おばあちゃんが妹や田舎の弟にも相談し
花環と籠盛りも注文しました。


それから、葬儀から初七日、
お仕上げ膳まで終えてようやく一段落。

おばあちゃんも少しほっとしたのか
疲れが出てきたようで
しばらく覇気がありません。

あれから毎日いまだに、
おばあちゃんが言うのは

「なんであんないい子がこんな早くに逝ってしまうのか。
今月末には大阪にいる姉弟みなで墓参りに能登に帰ろうって言ってたのに。
こんなこと最初で最期やからって楽しみにしてたのに。
○美ちゃんの90幾つのお母さんにも久しぶりに会いに施設も訪ねようって話してたのに。
そのお母さんより先に逝ってしまうなんて。」


人の生命の火って、
いつ消えるかほんとにわからない
いつまで燃えるのかなんて
なんの保証もない
儚いものなのですね。。。。。。。
身につまされます。