
誰も行けなくなっちゃったっちゅうか・・・
東京にウナギのお店は多々あれど、名店中の名店の呼び声高い
南千住 尾花
かつてここを訪れたのはもうかれこれ20年ほど昔のこと
・
それにしても南千住の街の変わりようったら・・・昔はさ「町」だったんだよ。
それが今は『街』になっちゃって・・・「町」と『街』の違いわかります?
だいたい駅がきれいで、丈の高い建物がニョキニョキ建ってて
幼子つれたニューファミリーっぽいヤングママがチャリこいでたりすんのが『街』
で、なんかこうごちゃごちゃしてて寂れてて、割烹着着たおばちゃん達が井戸端やってて、
駅ん中で山谷のドヤ街っぽいおっちゃんがワンカップ飲んでんのが「町」
確実に南千住は「町」だった。
で、そんな駅を出て線路沿いにちょっと行くと見えてくるのが
仕舞た屋風の店構えがこの町にちょっとした風格を見せていた
うなぎの名店 尾花 だった。
とにかく予約がきかず、全員そろわないと入れないので席取りもかなわず、
まず1時間は覚悟の行列をクリアしないと、美味いウナギにありつけないという
伝説の入店前の儀式も込みでの尾花詣でも、それがまた一つの楽しみ方だったりした。
ところが
上の写真は2016/3/31(木)PM5:00だけど
誰も並んでない・・・もちろんその原因はわかっていますよ。

どうしてこんなにウナギの値段は上がってしまったんでしょうね。
確かに20年前だって、安くはなかったけど
それにしても 鰻重が4000~5000円じゃ
ちょっとウナギ食いに行くかってはならないよなぁ。
でも、久しぶりに食った尾花のうなぎは・・・

お店に入ると下足を預かってくれ
黄色い番号札を帰りに帳場へ出すシステム、そしてお勘定がわかる。
入れ込みの広い座敷に二人座卓がいくつもあって
それを人数によって、くっつけたり離したり。
我々は四人でうかがったので、座卓二つくっつけてくれて落ち着きました。
調理場が目の前に広がっていて、板さん達の動きも見えるし
仲居さんがたくさんいるので注文を待たされたりすることもありません。
出てくるまでに40~50分はかかるので
まずはウナギを注文。
4300円と5300円の違いは厚みと大きさの差だそうです。
20年ぶりに来たんだから、1000円ケチらずに当然5300円を注文。
同時に「白焼き」と「うざく」と「う巻き」を注文。
瓶ビール(キリン)と熱燗のお酒を飲みながら
先に到着したうざくとう巻きをいただきます。
う巻きがたっぷりの大きさでもうホクホクの食感。美味い!
そうこうしている間に白焼きが到着。

肉厚で、そしてウナギなのにあっさり
それをわさび醤油で・・・実にやわらかい
安価いウナギの皮ビロビロ、身ガチガチってどこの話?という
別世界の美味さです。
そしていよいよ鰻重が・・・

もうこれだけで今飯が食えそう
この色、ツヤ、匂い・・・そして食感のふっくらさ加減
うなぎの脂なんてどこ行っちゃったの?くらいにふわふわであっさり。
とにかく食べるんだけど、たちどころに口の中から消えていく柔らかさが絶品。
酒飲みながら、ウナギなんて食えんのかななんて思ってましたが、
食ってない・・たぶん・・・口の中で溶けちゃうんだから。
やはり20年経っても、高価くっても「尾花」名店でした。
また来るのは20年後でしょうか・・・。
そん時ゃ、少しはウナギの値段も落ち着いていてくれるといいな。

いい春の宵、値千金でした。