セゴビア大聖堂の建設を決めたカルロス1世は、神聖ローマ帝国皇帝カール5世として広く知られています。
スペイン国王としてはカルロス1世と呼ばれるそうで、日本のスペイン読本にはカルロス1世と表記されていることが多いですが、プラド美術館で購入した図録では、カール5世となっています。
カルロス5世と表記されていることもあって、紛らわしい…。
日本語だから生まれる混乱です。
スペイン語表記は Carlos V
英語表記は Charles V
旅行中、Carlos V と Charles V の表記を繰り返し目にて、肖像画も何点かありました。
歴史に疎い私ですが、この国王はスペイン美術のキーマンとなる人物なのだろうなと思って気になっていました。
スペインに行った時に分かるように、今後は
Carlos V と表現します。
Carlos Vは建築好きで、
アルハンブラ宮殿の中に宮殿を建てたり、セビリアのアルカサルにも手を加えていて、それぞれにCarlos Vの名前が付いています。
また、コルドバ メスキータ内にカテドラルを造る許可を出したのも Carlos V です。
Carlos V はそれまでメスキータを訪れたことがなく、改築されたメスキータを見て「どこにでもある教会のために、世界に1つしかない建物を壊してしまった。」と嘆いたというエピソードがあります。
(メスキータについてのブログはこちら。)
以前、ティッチアーノ展に絡めてCarlos Vの肖像画を紹介しましたが(以前のブログはこちら)、
この肖像画もティッチアーノが描いたもの。
Carlos Vは、今後もブログに登場するでしょう。
159(2016.11.26-)