「ハイコンセプト」ダニエル・ピンク著 大前研一訳
大前研一 が絶賛した本である。大前自身が翻訳を手掛けた。大前研一 といえば左脳人
間の典型的な代表者である。ロジカルシンキングで原子炉 の研究者 から、一転してマッ
キンゼーのトップコンサルタント 、そして現在、世界的なオピニオンリダーである。
その大前が、これからの時代を生き抜くには、左脳だけではダメで、右脳をうまく使え
と言う。大前の言葉をそのまま引用しよう。
「二十一世紀 にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に何が必要か、
何をしなければならないか――本書は、この『100万ドルの価値のある質問に』に
初めて真正面から答えを示した、アメリカ のベストセラーである」
ダニエル ・ピンクは過去150年間を三幕仕立てのドラマにたとえている。それ以前
は長く続いた「農業の時代」。第一幕は19世紀後半から現れた「工業の時代」。そこ
でもてはやされる労働者 の特徴は強靭な肉体と不屈の精神力 。第二幕は左脳勝負の「情
報の時代」。そこで中心となるのは左脳主導思考のナレッジワーカー。そして現在突入
しつつあるのが、第三幕「コンセプトの時代」である。中心となるのがクリエイターや
他人と共感できる「右脳主導思考」の人である。
では、なぜそうなるのであろうか。原因は三つ。
1)過剰な「豊かさ」による価値の低下
2)人件費が格安な競争相手「アジア」
3)単純作業は代行される「オートメーション」
もはや、「ハイテク 」だけでは不十分なのである。発展したハイテク 力を、「ハイコ
ンセプト」と「ハイタッチ 」で補完する必要がある。
これからの「コンセプトの時代」を生き抜くには、「六つの感性」を磨く必要がある。
1)機能だけでなく「デザイン」
2)議論よりは「物語」
3)個別よりも「全体の調和」
4)論理ではなく「共感」
5)まじめだけでなく「遊び心」
6)モノよりも「生きがい」
これからの成功者 と脱落者を分けるには、三つの「自問」をすればいい。
1)この仕事は、他の国ならばもっと安くやれるだろうか?
2)この仕事は、コンピューターならもっと速くやれるだろうか?
3)自分が提供しているものは、豊かな時代の非物質的で超越した欲望を満足させられ
るだろうか?
ダニエル が最後に記した言葉を書いておこう。
「ともかく、読んでくださってありがとう。アート とハートの時代での幸運をお祈りし
ます!」 アメリカ ・ワシントン DCにて―――ダニエル ・H・ピンク
この本は「エクセレント ・カンパニー」の著者トム・ピーター氏も「この本は奇跡だ」
と絶賛している。
これからの時代と、そこで大成功する秘訣を知りたい人は是非読むべき本である。
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