https://youtube.com/watch?v=iyw6-KVmgow&feature=share
望海風斗さんの歌う「月光」を聴いた。
「I am God’s child
この腐敗した世界に堕とされた
How do I live on such a field
こんなもののために生まれたんじゃない」
望海さんの歌声は尖らず優しく、であるからこそ更に切なく心に染みて
最初のワンフレーズで一花が浮かんだ。
じっと私の奥底まで見つめるような一花の瞳が、今も私を見つめているようで涙が止まらなかった。
保護されたときの代表のブログ
どんな生を生きてきたのか私は知らない。
令和2年10月13日HUGに来た一花。
私がお散歩ボランティアを始めたのが12月だったから2ヶ月先輩。
初めて会った時、不用意に撫でようと触れた私の手にビクッと驚き、静かに離れていき距離をとった一花。
驚かせてごめんなさいと思い、これからどうやって接していけば良いのかとても悩んだ。
お散歩で道路まで出るために抱っこしなくちゃいけないけど、抱っこも嫌がって暴れるから落とさないように抱っこし続けるのも大変で、でも、そのビクビクした私の抱っこに余計一花の不安が煽られ悪循環。随分と怖い思いをさせてしまった。
お部屋では、かろうじて静かにそっと腰のあたりを撫でることは出来たので、毎回撫でてた。
動物愛護センターに保護された時から、尻尾に大きな腫瘤があって、それが自壊してグジュグジュだったり出血して痛みもあるみたいで、あまり触られたくなかったのもあるのかもしれない。
1月27日
腫瘤を取るための断尾手術
避妊手術
乳腺腫瘍摘出
この時乳腺複合癌がわかって、リンパへの微小転移もみられた。
尻尾は短くなったけど、これで腫瘤の痛みも無くなった。
となれば、触っても痛くないよねー。
って、なでなでする範囲を広げた。
月一回のトリミング(トリミングサロンゆりかごさんhttps://instagram.com/dogsalon_yurikago?utm_medium=copy_link ありがとうございます)
月一回のシャンプー
脂漏症ですぐに肌がベタベタして、更にはマラセチア皮膚炎で独特の匂いと痒みがあって、ずっと痒み止めのお薬を飲んでる一花。
犬のシャンプーなんてほとんどしたことが無い私が、でも、一花ちゃんなんとかしてあげたい!
マラセチアにはシャンプーが一番と聞き、一念発起。
先輩ボラさんが一花のシャンプーするところを見せてもらって。
YouTubeで犬洗い動画を片っ端から見て。
マラセブシャンプーの説明書を印刷して隅々まで読んで。
いざ、一花ちゃんシャンプー強化月間開始。
3月24日から、週2回のシャンプーを1ヶ月続けた。
一花はシャンプー怖いみたいで、嫌がって逃れようと動き回って辛そうに鳴いてた。ごめんね。
優しく声をかけて、シャワーは肌に寄せて、なるべくスポンジでお湯をかける。
シャンプーするとベタベタしてた被毛もサラサラになって、風にそよぐ巻毛が陽の光を受け金と白く輝いて本当に美しかった。
そして、以前もご紹介した私のご褒美動画
4月14日
うきゃー!何回見ても可愛い
この頃には、目の周り以外は普通に触らせてもらえるようになった。
シャンプー強化月間の終わる4月下旬に3日くらい下痢が続いた。
血の混じった粘液便や水様便。
ただ、食欲はあるので様子見で回復。
そして、5月に入ってからは、普通に目の周りを拭くこともさせてくれるようになった。
5月15日
もうねー。この子、半年前は近寄っても逃げてく子だったんだよ。
顔周りなんて全然触らせてくれなかった子なんだよ。
可愛すぎでしょー!すっごく良い子
でも6月1日からまた同じように下痢便。
排泄お外派の一花が、部屋の中でしちゃうくらい。
ちょうど私が泊まれる日だったので一晩様子見る。16:00、19:30、1:00、3:00、4:00、4:40、6:00と水様便続いてた。
朝ごはん食べたけど直後に吐出したので、近所の動物病院に行って便の検査をしてもらう。
悪玉菌が異常に多くて、腸内バランスが崩れて腸壁が荒れ出血を伴う下痢便が続くとのこと。抗生剤と止血消炎剤を注射してもらい、飲み薬で落ち着く。
シャンプー強化月間が終わってからは月2回のシャンプーだったけど、またベタベタしだした。
でも6月下旬にも下痢があって体調も心配。
7月1日のトリミングで短くカットしてもらう。ゆりかごさんで、ついでに個人的に見学とお手伝いさせていただいた。
7月6日に主治医受診。
そこで乳腺と後脚リンパ節に腫れがあって、肺にも影が見つかり、癌の再発。
NSAIDsを処方された。
皮膚科の先生なのでシャンプーの許可も貰い週2回のシャンプー開始。
HUGがマイクロバブルのシャワーヘッドやコーソリウム買ってくれた。(寄付してくださる皆さんいつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします)
国産のマラセキュアと、シャンプー後の保湿剤アフロートドッグモイスチャライズフォームを買って持って行った。(ボランティアだって支援者だ)
6日、10日、13日、18日とシャンプー
今、この私のシャンプーが死期を早めたんじゃないかと思う。
少しでも快適に痒みなく日々を送ってほしいと思ってたけど、嫌がるシャンプーをした事は、身体への負担が大きかったんだと。
7月20日夕ご飯を嫌々食べてる感じだったとボラさんから報告があった。
7月21日の朝ご飯を初めて残した。
どんなに下痢してもご飯を残したことなんて一度も無かった一花がご飯を残した。抱き上げるとキュウって声が出るから痛みもある。
晩ご飯も残してた。
7月22日の朝ご飯は一口だけ
急遽かかりつけの動物病院に受診するが、担当医は連休でお休み。
血液検査とレントゲン
BUN(尿素窒素)98.7
K(カリウム)5.6
CRP(C反応性蛋白)7.00
右心不全、肺にも水が溜まりつつある。
入院を勧められたので入院。
病院ではご飯を食べたとのお知らせがあった。
この時点で、私たちは「間に合った」と思った。
先の叶くんが間に合わなかった後悔から、早めに動いた。
この頃HUGは、多頭飼育崩壊にかかわり、里親希望者さんの環境チェック、他の子の体調不良で近所の動物病院への受診、新しい預かりボラさんの環境チェック、新しく来たわんこのメディカルチェック。そして今いる子たちのお散歩やお世話。
代表もボランティアもいっぱいいっぱい。(まぁ、いつもだけど)
だから余計に、いろいろな予定の変更と人の変更を行って作った隙間でかかりつけ医に連れて行って、間に合ったと。
でも、結局私たちは別の意味で間に合わなかったのだけど。
7月23日 病院では普通に食べて、おしっこも出てるからといったん退院。
でも、その日の晩御飯は一口しか食べないし、歩きもふらつき、呼吸も努力性の呼吸が見られ苦しそうにしているので、
22:30、再度入院をお願いして酸素室に入れてもらう。
病院までの一時間のドライブ。これが私と一花の最後のドライブになるなんて思ってもみなかった。
その後、病院でも食べてない。
オリンピックで集められた連休がやっと終わった26日、担当医に診てもらった。
呼吸は落ち着いてきたが食欲なく、癌が肺や心臓に転移している可能性が高くて、一か月前よりもリンパやお腹の腫れが大きくなってるとのこと。痛みも出てるので、今後痛みが増したらモルヒネを考えなくちゃいけないかも。
食欲が出たら家に帰ってもいいとのことだった。
7月27日
面会に行った。酸素室から出てきてくれて、歩いてくれた。可愛かった。
帰ってきた時のために、酸素室の準備をしなくちゃいけないと、酸素濃縮装置は叶くんの時に買ったから、酸素濃度の測定器や、犬用のパルスオキシメーターを探した。
7月28日
病院から、起き上がれずに臥床したままとのこと。体重が1kgくらい減ってる。
WBC(白血球)上昇。
週末まで今の薬で様子を見たい、それで食べられれば帰れるとの事。
この日の夜、代表にlineしました。
一花ちゃんをうちの子にしたいと、ただ一人暮らしの今、うちでは診られないから、今まで通りHUGのお部屋で、代表やボラさんの協力がいるので無理にとは言えない。と。
うちの子になったら一花ちゃんを送るまで、HUGのお部屋に私も住まわせてもらって、毎晩一花ちゃんと一緒に寝ようと思ってました。
返事は金曜日にと、その日返事は貰わなかった。
7月29日
本日も食欲なし、と代表から連絡あったので、もう迎えに行こう。
これ以上病院に入れておきたくない。と結論出して、
その連絡を病院に入れた直後。
16時過ぎ、急変して息を引き取ったと連絡あった。
遅かった。
遅すぎた。
わかってる。遅かったのは、私たちが手放したくなかったから。
もしかしたら、食欲が戻って回復に向かうかもと。
癌の症状が出てから1~2か月って聞いてたから、まだ時間があると。
痛みがひどくなったらモルヒネ、今はまだその時じゃないと。
食べない子を連れて帰ってくるのはもう看取りが決定するって事。
それを選択するには、まだ早いと、早いと思いたかったから。
でも、だから病院で死なせてしまった。
たったひとりで死なせてしまった。
ごめんなさい
わんこたちのお世話が終わった夜、代表が連れて帰ってくれた。
ゆりかごさんがお顔を綺麗にカットしてくださった。
一花ちゃん可愛いね。
二晩一緒に過ごして
8月1日
お別れしました。
こゆき
一花がそっちに行ったよ。
心ではうちの子だからよろしくね。