こゆき。
こゆきは世界一の飼い犬だったね。

11年実家にいて、歳とってからうちに引っ越して来たのに、来た初日からシートでちゃんとおしっこした。
どんなに体調悪くてもヨロヨロとシートへ行ってた。





うちにいる間失敗したのはたったの3回。

留守番で床に一回。
私の緑内障手術後1ヶ月の自宅療養。
ずっと一緒にいた後に職場復帰して留守番になったから、不安だったんだよね。ごめんね。
今でもあの時仕事辞めてたら、まだこゆきは生きてたかもしれないって思うよ。
もっとたくさんの時間一緒にいられたと思うよ。
そうすればよかった。

あと、布団で一回。
こゆき寝てたから、布団に入れたまんまコメダ珈琲に行っちゃって、帰ってきたら布団の上にしてあった。
体調悪くて、身体に力入らなくて羽毛布団厚いから出られなかったんだよね。ゴメンね。

そして最期の日に横になったままの失禁。
ホントにホントにホントにホントに!
なんですぐ病院に走らなかったんだろう。失禁なんて初めてだったのに!
土曜日、嘔吐続いて夜間動物病院に行って吐き気止めしてもらって、
日曜日、かかりつけ医に行って点滴してもらって、
月曜日、だから様子みちゃった。
朝寝てたから、仕事から帰って病院行こうと思っちゃった。
でも、それじゃ遅かったんだよ!
あたしバカかよ!

ごめんね、ごめんね、こゆき。
あの時すぐに病院行ってれば、こゆきは死ななくてよかったかもしれない。
今でも膝の上に乗ってくれてたかもしれない。

一生後悔し続ける。
一生私は私を許せない。

仕事なんて辞めてれば良かった。
長なんてなるんじゃなかった。
職場に私の代わりなんていくらでもいる。
私は絶対に間違えてはいけない選択を間違えたんだ。

最期の刻の直前。
昼休みに帰って来た私を出迎えたあとにも、ヨロヨロとちゃんとシートに行ってオシッコしたね。
シートは1週間捨てられなかったよ。




そんな事してもこゆきがいないことに変わり無いのに。

ウンコもいつも太くて立派な良いウンコだった。
毎回スマホに撮って主治医に見せて笑い合った(ゴメンこゆき)
スマホの写真データはこゆきのウンコ写真でいっぱいだった。
途中血便の時も色が黒いけど形は良いウンコだったよね。
ホントにそれだけは心配しなくて良くて安心だったよ。ありがとう。


それから、ゲート設置しなくてもマットの外には出てこなかったよね。



私が家にいる時だけじゃ無くて留守番の時もちゃんとリビングにいてくれた。
知ってるよ。
留守番の時もカメラで見てたからさ。まさか見られてると思わなかったでしょ。
私が出かけてる間、ずっとリビングの入り口見つめて私が帰ってくるのを待っててくれてたね。
休みで私がいる時はご飯以外は寝てたから、私がいない時も昼寝して欲しかったよ。

朝6:00に起きて2時間
お昼の40分
18:30帰って来て寝るまでの2時間半

一緒に寝てる時間を除くと、一緒にいられたのは1日5時間だけ。
ひとりで私を待つだけの時間が1日10時間
昼間のほとんどの時間を、
こゆきの時間のほとんどを、
私を待つだけの時間にしちゃってごめんね。





土曜日、最初の群れの父と母のところに泊まって、
日曜日、単身赴任から帰ってきた夫の膝に乗って、夜は私と一緒に寝て、
月曜日、お昼に帰った私を見て立ち上がって尻尾振ってくれた。

ご飯も食べられなくて、お水も飲めなくて、ふらふらで身体辛いだろうに
私を見て起きてきて尻尾振ってくれた。

ちょっと元気になったと思っちゃったんだよ。
嬉しくなっちゃったんだよ。

だから母が担当してた消化器サポートの缶詰を裏ごしして寒天で固めたご飯を二口。
私が作った寒天で固めた水を二口。
スプーンで口に運んだ。
食べてくれたんだよ。




でも、直後に手足突っ張って動かなくなった。

誤嚥だったのかな?てんかんの大発作だったのかな?
慌てて喉に吸引器突っ込んだら少し何かがひけた。


大発作用に点鼻薬もらってたのに、頭になかった。
犬の心臓マッサージの仕方なんて知らないよ。
思ってもいなかったもの。
ごめんね。ごめんね。ごめんね。

私の判断の甘さと力不足がこゆきの命を奪ってしまった。

良い子だったんだよ。
世界一良い飼い犬だったんだ。

最期、私の腕の中で逝ってくれた。
本当に世界一の飼い犬だよ。

私が世界一の飼い主になれなかっただけ。

こゆきが幸せだったのかはわかりようがないけど、
私はこゆきのおかげで本当に幸せだった。

こゆき。
大好きだよ。





ありがとう