たぶん、my楽です。
ものすごーく迷ってはいますが、my楽です。
東京初日以来一ヶ月ぶりの花組。
もうね、幕が上がって組子たちが出て来ただけで顔がにやける。

友人との観劇だったので、幕間東京宝塚のお隣東京ミッドタウン日比谷でランチいたしました。パークビューガーデンが素敵でした。

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東京宝塚のビルを後ろからながめる感じかな?


『メサイア/ビューティフルガーデン』

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『メサイア』
まぁ、いろいろと言いたいこと言ってきましたが、けしてキライでは無い演目でした。
今の花組、明日海さんを中心にした熱く円熟した舞台は素晴らしいです。

プロローグで、海賊さんたちが出て来ただけで幸せいっぱいになった私ですが、今回は波の精さんたちをじっくり見ることにしました。
凪の蒼海から荒海へのうねり、お衣装のひるがえし方から美しすぎます。さすが花娘!船べりに当たる波の音や渦巻く音までが聞こえてくるようなダンスです。

それと、今回凄かったのが、島原の民たちと松倉勝家さん&愉快な仲間たちです。
ちなつさんたち登場から銀橋渡り後の、本舞台での島原の民たちとの場面。
容赦なき残虐と逃げ場なき慟哭がぐわんぐわんと迫ってきて、鳥肌が立った。
これは凄い場面だ。
何よりも組子たちで凄い場面にしているのがわかる。

でもこの迫力で切迫した島原を見ちゃうと、今作で描かれた四郎の存在がやっぱり違う気がしてくる。あの主張は島原の民たちのためにこそぴったりする。
天草の民たちは、もう少し「天草四郎」を計画する余裕がある気がする。
史料に在るように数年前から「天草四郎」を作る余裕が。
だって、本当は島原の蜂起が先ですからね。そのあと、天草の民たちが立ちますから。
もっといえば、お芝居で四郎が「この城で血を流す事は許さん」とか言ってますが、実際は一揆軍が城の中で足手まといだと女子供殺してますし、城から逃亡しようとした民たちを粛清してますし、右衛門作の妻子も一揆軍に殺されてますからね。
四郎の台詞を聞くたびに、心の中で四郎のほっぺたを両手で摘まんでぐにぐにしながら「どの口が言う!」って突っ込んでます(笑)

あと、オーケストラが今日はすっごいよかった。迫力あって乗ってる感じ。

さて、my楽の水美さんはといえば
裃での所作がいっそう美しくなっていました。

そして、葵の御紋を背負った信綱さまはまさに眉目秀麗。

陣中、右衛門作との場面で、センターに掲げられた葵の御紋を背にして立つ信綱さま。右衛門作からの悲壮な訴えを聞き、瞼を閉じ肺肝を砕く信綱さまのお心栄えの美しさに心が震えます。

続き、上手花道では、葵の御紋を背にして座る信綱さま。
右衛門作が来なかったことへの思い、自らの信念、やらねばならぬこと、この国の未来。全てをその身に引き受け沈思黙考の後の決意に胸が熱くなります。

葵の御紋と云う、大きく重いものを背負って立つ彼が、この原城でキリシタンの殲滅と云う、更に重いものを背負い生きていかなくてはいけなくなった。
いろいろなものを胸裏に秘めて歩む20年。
私欲無い廉節さがにじむその老年、やっと軽くなった背中に浄化されます。

もう会えない信綱さま。
水美さん、素晴らしい信綱さまをありがとうございました。

そして『ビューティフルガーデン』
水美さんが出ている場面も大好きですが、実は水美さんが出ていない場面がすっごく好きなショーです。
と思ってプログラム見てみました。第1章から第10章まであるのですが、
章立てだけで見てみれば出ていないのは「第3章の光くんの傘の場面」だけなのね。

そしてその傘の場面、大好きです。
皆楽しそうに踊っているし、笑顔だし、誰を見ても幸せな気分になる。
今日はすっごい美伶ちゃん見ちゃいましたよ。
もう、彼女の笑顔は最高ですよね。華やかで美しい美伶ちゃん大好きです。

もう一つ好きな場面が、ガーシュインのところ。
仙名さんセンターの場面と、光くんセンターの場面は両方大好き。

今の花組の楽しさがたくさん見える今公演。
ふふふ。友人たちは今日が初見にして最後だったのだけど、もう一回観たいといわれたり、水美さんが気になるといってもらえたり。誘いがいのある公演でした。

ああ、終わっちゃったなぁ。
次は全ツ。それもすっごい楽しみです♪