最近、本を読むのが好きになった。




―正確には、

昔から好きだったけど、

時間という言い訳をして読んでいなかったのが、

最近また読むようになった。―




高校生の頃、

通学に1時間半以上かかった。


市電で駅まで20分。

JRで学校のある駅まで1時間と少し。


冬なんて2時間かかることもざらだった。




場所は北海道函館市からもっと田舎に行ったところ。


函館よりずっとずっと雪が多くて、

今住んでいる札幌並みの大雪の町。


そんな長い通学時間を利用して、

毎日毎日本を読んだ。


学校に着くと、

―朝の5分間読書―

というものもあった。


学生の5分の集中力は半端ない。


普段はうるさい男子たちも、

この5分間だけは静かに本を読む。


中でもクラス委員の彼は、ほんとにすごかった。


不真面目なようで、真面目。

今思い返すと、

言いすぎな気もするけど、

漫画 君に届け の風早くんみたいな存在・・・



そんな5分間読書もあって、

わたしの読書ペースは早かった。


本カードなるものが用意され、

本のタイトルを書き、

日付、その日読んだページ数を記録していく。


しおりをカードにしたようなものだ。




クラスメイトは、その5分間が主な読書時間だから

本カードのしおり記録はどんどん増える。


わたしは・・・

最短、1日・・・


笑える。


たった1日の日付と、読みかけのページを

ひとつ書いただけで

その本カードが終わってしまった。


本を読み終わったら、

担任に新しいカードをもらいに行く。


1日しか書いてないカードをみた担任は

驚くに決まっている。


そして、

ほんとに読み終わったのかと言わんばかりに

わたしを見つめる。



そんな担任を得意げな顔で見つめ返す私。



今思うと、

そんなに早く本を読めることを

どこか得意げに思い、


―本を読むこと―

ではなく、

―早く読むこと―

に重点を置いていたように思う。



そんなこと、

なんの自慢にもならないのに。



だからわたしは、

本の内容を覚えていない。



だから、

友達から、

どんな内容だったかを聞かれても

答えられないことが多かった。




面白い か 面白くない か

は答えられたけれど・・・




ここで思う。



わたしは果たして、

読書がすきなのか...?



本を読んでいる自分が好き。

本屋にいる自分が好き。

本が棚に並んでいく過程が好き。


結局そういうことではないのか。




そんな不真面目な理由があった学生時代。


でも、わたしは今また本を読み始めている。




結局のところ、「本」が好きなんだと思う。




読んでいときも、

飾ってある棚も、

選びに行くときも。



「読書」に限らず「本」が好き。



そういうことにしておこう。