今回は、少々重いテーマです。


突然ですが、人は死ななければなりません。


そうでなければ、地球は人で溢れかえってしまうからです。


でも、私を含めて多くの人は死を望みません。

できるだけ永く生きたいと願っています。


医学は、その欲望を叶えるために目覚ましい発展を遂げ、人の寿命を驚異的に延ばしました。


その結果、周知のとおり、地球上の人口は80億人に急増し(私が子供の頃は40〜50億でした。)、また、少子高齢化という歪な社会構造ができあがりました。。。


私には、何が良いのかは分かりません。。。


ところで、私の好きな小説「神様のカルテ2」に、こんな一節があります(正確な引用ではありませんが、ニュアンスは同じだったはずです。)。


「人はどんなに頑張っても、二百歳までは生きられない。どう生きるかばかりが吹聴される世の中たが、いかに死ぬかを考えるのも、医者の大事な仕事だ。」


その死に方を問われる番組が、先日、放送されました。


末期がんにおかされた40代の女性が、安楽死を選択する様子を赤裸々に描いたドキュメンタリー番組「ノンフィクション」です。


ご存知のとおり、日本では安楽死は認められていません。


日本で医師がこれをやれば、殺人罪もしくは同意殺人罪に問われます。


そのため、この女性は安楽死が合法化されているスイスに渡航して死ぬことを決意します。


もちろん、この決意をするまでには、私には想像もつかないような、悩みや苦しみ、葛藤があったことでしょう。。。


それでも、ガンが脳にまで転移し、自分が自分でいられるうちに死を選択する。。。


まさに人の尊厳とは何か、人の生き方、死に方とは何かを問われる番組でした。


同世代の私としては、まさに身につまされる思いで、その番組を観ていました。


余談ですが、こういう番組を観るたびに、なぜ善い人は早く死んで、悪人は、なかなか死なないんだろうと思ってしまいます。。。


私が初めて、人の死に直面したのは祖父が亡くなったときでした。


当時、私は小学校4年生でしたが、そのときは、あまり実感がありませんでした。


死を初めて身近に感じたのは、高校3年生のときです。


きっかけは同級生が病気で亡くなったことでした。


人は誰でも必ず死にます。。。


今の生活は決して当たり前のものではありません。。。


「死ぬときに悔いのないよう生きる。」


私が昔観た「今を生きる」という映画のテーマです。


その生き方は、もちろん、人それぞれだと思いますが、大切なことは、これに尽きるような気がしています。。。