午後6時。
合格発表の時間になりました。
次男は、「自分で見る。」と言ってリビングの椅子に座ると、パソコンを操作し始めました。
リビングには、私と妻、長女がいました(長男は、まだ帰宅してませんでした。)。
私は、正面に立ち、そっと次男の様子をうかがっていました。
今日の巣鴨は相当厳しいことは分かっていたので、私は覚悟を決めていました。。。
次男は、悔いなく受験できた様子だったので、もう、それだけで十分でした。。。
画面が切り替わったようです。
すると、その画面を確認した次男の左手がゆっくりと天井に向かって動き出しました。
初めて見る光景です。
そして、次男は、左手を握りしめ、拳を高々と突き上げると、わざと甲高い変な声を出して
「やったー」
と叫びました。
私は「ウソだろ」と叫んで、慌てて次男のもとへ駆け寄り、パソコンの画面を見ました。
するとそこには、見慣れないピンク色の画面で、はっきり「合格」と書かれていました。
奇跡だと思いました。。。
栄東に三度も蹴られ、本郷にも都市大にも、ましてやⅡ期の巣鴨にまで蹴られた次男が合格する可能性は、ほとんどないと思っていたからです。。。
複数回受験や入学金の延納手続をしなかったことで優遇されたのか、、、それは分かりません。。。
でも、次男は間違いなく合格していました。
その後のことは、正直良く覚えていません。。。
その場にいた妻や長女が、何を言っていたのかも覚えていません。。。
覚えているのは、私が
「当たり前だ!今までの○○(次男のこと)の努力が報われないなんて、あるかー!」
と思い切り叫ぼうとして、途中で噛んでしまったことです。
気づいたときには、私は、風呂に入っていました。
そして、次男のこれまでの挫折と、それでも諦めずに挑み続けた日々を思い出し、少しだけ泣きました。
あと、鳥のフンのことを思い出し、少しだけジンクスを信じてみようと思いました。。。