ドラマ・映画の感想とか -7ページ目

小説『去年の冬、きみと別れ 中村文則』

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。
調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。
そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか?それは本当に殺人だったのか?何かを隠し続ける被告、男の人生を破滅に導いてしまう被告の姉、大切な誰かを失くした人たちが群がる人形師。それぞれの狂気が暴走し、
真相は迷宮入りするかに思われた。だが―。
これは、冷酷な狂気か、美しき純愛か?




普通な人がいなかった…。

ライターの「僕」目線で殺人犯の内面を探っていく。


確かにこの殺人犯も精神的におかしい。けれど疑いを掛けられている二つの殺人には直接は手を下していなかった。


けど、一人目が燃えている現場を目の当たりにした殺人犯は助けることもせず、ただ写真を撮っていた。


この事件がきっかけで殺人犯は罪を着せられることになった。


本当の狂気は近くにいた。「僕」に小説を書くことを依頼した編集者。


彼が一人目の被害者の元カレで、復讐のために殺人犯に罪を着せ死刑にさせたのだ。


大切な人を亡くし、人形にすがる人たちや恋人に裏切られて復讐することしか考えていない人、大切な人がどうして死ななければいけなかったのかを探る人。


人は何かをきっかけに化物になってしまうのか。

小説『シャドウ 道尾秀介』

人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。
その会話から三年後、凰介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。
夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。
父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?





読みながら全く誰を信じていいのかわからない。


出てくる人、全てが怪しい。


その中で唯一、まともらしく描かれていた人物が一番の変人だった…みたいな感じ。


凰介がたまに幻覚を見るようになるけど、その内容と一連の事件とは何も関わり合いはなかったんだね。


洋一郎の計画は見事に成功した。


もし捕まっても精神病患者だと責任能力を問われない。


これって現実にもたくさんあるよね。


ラストでこの世に残された人たちには明るい未来が待ってるといいな。

小説『死神の精度 伊坂幸太郎』

音楽好きな死神目線で見る人間界。


人間にとって死は当然のことで特別なことではない。

特別なことではないけど死は大事なこと。残される周りの人にとっては大事なこと。


死神と人間との不思議な掛け合いがとても面白い。


時間軸が実はバラバラで話に繋がりがあったのが面白かった。


『オーデュボンの祈り』の中でも音楽はとても大切なものとして扱われていたよね。


音楽が好きな死神。やっぱり音楽が関わると弱いのか一人の女性の死を延期させたり。


今まで青空を見ることがなかった死神が最後に初めて見た青空。


なんか嬉しくなった♪