おはようございます😊

今日は北風が強く吹くみたいですね。

しっかりと防寒をして出かけましょう。


それではつづきをどうぞ。




         


                     つづき⑰




実際には手を繋ぎながら登ると言うのは不可能だった。


さほど難易度の高い山ではないとは言え、所々、両手を使って岩をよじ登るような場所もあった。


正直、辛かった。何が楽しくて山になど登るのだろうと思ってもいた。


それでも、すれ違う人達から、

「こんにちは。」

などと声を掛けられ、優しい笑顔を向けられるとあなたとわたしは健全で幸せなカップルとして認知されていると感じる。




あなたとわたしは赦されている。




一時間半かけて山頂へ到着する。



目の前に広がる景色。



日本一の山、富士山。




何とも言えない達成感と充実感がわたしを包み込む。




あなたはわたしを知らない世界へ連れて行ってくれる。




わたしにはまだまだ知らない世界がたくさんある。




そしてそれらはわたしをこんなにも幸せにする。




隣で笑うあなたの満ち足りた顔。




幸せな時間は記憶となって心に刻まれあなたとわたしの想い出となる。




山頂で仲良く岩に腰かけお昼を食べる。


わたしがGODIVAのチョコレートを差し出すとあなたは、

「何か贅沢でいいね。」

と笑顔で受け取ってくれる。


幸せな食事を終え、記念写真を撮る。あなたとふたりで撮る初めての写真。(カラオケ店で撮った写真はあなたの顔が半分切れていた)


心にも記録にも残る想い出。



「何て幸せなんだろう」世界はふたりのためにあるんだ。




強く強く心に想う。




下山も同様、あなたは常にわたしのことを気遣い何度も何度も立ち止まり、

「大丈夫?」

と聞いてくれる。




風の音、木々の音、衣擦れの音、そしてあなたの声。




全ての優しさに後押しされ、わたしは初めての登山を無事に終える。