今日恋が終わった。7ヶ月余りの恋だった。
思い返せば本当に幸せだったのは最初のひと月半、残りの日々は切なさ、哀しさ、不安に包まれた心を必死に埋めようと努力した日々だった。
彼との出逢いはもう、ずっと昔、20年前。関係性を言葉にするなら知人?友人?親友の結婚を機に知り合い、短いけれど大切な時間を仲間と共に過ごしたひとだった。
恋が始まるきっかけは幾度と無くあったのに、結局それが始まることはなかった。
邪魔をしたのは自尊心?独占欲?

時は移ろい、幾つかの恋をして、結婚をし、子どもを持ち、結構上手く生きて来た。特別幸せだとか、不幸だとか意識せずにいられたことこそ幸せだったのだと思う。
何が不満とかはっきりしたものはないけれど、きっと何もない安定した生活があなたを思い出させた。
あなたと逢うことがなくなってからの長い月日のふとした瞬間にあの時の(たった一度だけ職場にかかってきた電話での食事の誘いを残業を理由に断っていなければとか、あなたとわたしを含む仲間で行った泊まりがけのゴルフへの夜道、あなたの乗る車にわたしもいて、道に迷ったのが二人を乗せた車だったらその後の関係は違っていたかもなどと言う)あれやこれやを考えて妄想を膨らませていたわたしが、何をどう思って、何を求めて、あなたにもう一度逢いたいと言う淡い願望を、逢おうと言う強い決意に変えたのかはっきりとは言葉に出来ないけれど、その時、胸に沸いた衝動を抑えることは出来なかった。
わたしは、今でもあなたと家族ぐるみで付き合いのある親友に勇気を出して、でも慎重にさりげなく、あなたの今を尋ね再会したい想いを伝えてみた。
勇気を出すのにかかった時間とは裏腹、あまりにもあっけなく、いとも簡単に再会の日は決まった。
心の準備をする時間さえも与えてはくれない速さだった。
それでも短い時間の中、精一杯の努力をして、再会のその日、自分の持てる最大限の魅力をアピールしたかった。
その時、わたしの心にあったのは、あなたにわたしを選ばなかったことをほんの少しでもいいから後悔して欲しいと言う気持ちだった。