CDは 買っても 聴かず 飾るだけ……


残念ながら、演奏に集中する気力体力が無い日々が延々続いていますが、そのような中でプレートルさん指揮、シュツットガルト放送響のチャイコフスキーの4番とビゼーの交響曲のCDをメルカリで叩き売りされていましたので購入しました。



特別な凄みは感じられなかったですが、印象に残る演奏でした。

アンサンブルがきっちり合っていない部分がチャイコフスキーで耳につきましたが、えてして問題ではありませんし、注意して聞かなかったら全く気にならないレベルです。


チャイコフスキーは第1楽章がいささか静かで波に乗れないもどかしさ(音質のせいかもしれません。見通しが良いサウンドながら平板的に聞こえるという感じでノリントンさんのベートーヴェンの時と同じ印象です……)、大人し過ぎるように感じ正直物足りなさが目立つように失礼ながら思われましたが、徐々にエンジンがかかり第2楽章の切なく甘美な表現、弾けるような軽やかさと木管楽器の巧みな語り口を確認できる第3楽章、そして、待ちに待ったメリハリの効いた興奮しきりの魅力的なフィナーレと聞き手を飽きさせないプレートルさんの手腕を改めて確認した次第であります。


ビゼーの交響曲は更に出色の出来栄えと個人は思われました。

ステップ軽やかで作品に寄り添うようなオーケストラの音色とテンポの設定、全体的に素晴らしいですが特に第2、3楽章は際立っているようです。理想的ではないでしょうか。ビゼーの交響曲がお好きな方には聞いていて損はない演奏だと存じます。



滅多にビゼーの交響曲は聞きませんが、改めて聞きますとビゼーの音楽のセンス、才能が優れていてハイドンに通じるようなところがあり夭折が本当に今更ながらに惜しくてなりません。


ビゼーと申しますとクラシックの入門として、「アルルの女」を聞きますが個人は未だにこれは大好きです。

ファランドールなど興奮せずにはおれません。



さて、久方ぶりに「CDを聞いた」のでございますが、今やiPhone1つで簡単に検索して即聞ける状態ですからCDが益々世の中から消えていくことを感じます。

しかし、一方で本日紹介したプレートルさんのこの演奏はYouTubeにアップされていませんから全く消えたとはいい難く細々と必要な存在として扱われることも感じているのでございます。


ヴァイトブリックレーベルはプレートルさんの興味深いシュツットガルト放送響とのライヴが数点発売されていますが徐々に聞いていこうと思います。