コンセルトヘボウ管のシェフは誰が果たして就くのかと脳の端の方で長らく気にかけていましたが、漸く落ち着いたようです。


楽界にすっかり疎くなり興味も薄らいでいるなかで、思いもしない人選、超若手のクラウス•マケラさんが′27年9月からのご就任ということで、へぇ、となりました。

実質的には今年9月からコンセルトヘボウ管のパートナーとして関係が始まるようです。同時にパリ管の音楽監督にも就任されます。


この報に接して、′60年代初めにハイティンクさんがヨッフムさんと共同でシェフを務めたことを思い出されます。それからのハイティンクさんのご活躍ぶりは周知の通りです。


画像は拝借致しました。




色々期待されておられるようで先に申し上げた通り、今年9月からはパリ管の音楽監督にもなられ、またデッカ•レーベルが約40年ぶりに指揮者の専属契約を締結したそうでこれからが楽しみのマエストロです。


20代半ば!! で指揮者として凄いことで本当に有り得ないことだと存じますが、YouTubeに幾分か動画があがっていますので実力を確かめることができます。

しかも大曲ばかりで若手が試されるように現代音楽ではなく、ブックナー、マーラー、ベートーヴェンなどあり欧州では既に指揮者として地位を確立しているのだと驚嘆しきりでございます。


個人は全くそれらを横目で見ながら、拝見していません。お名前を認知していたのみでした。


今、デッカ•レーベルへの記念すべき初リリースのシベリウスの交響曲全集から1番をYouTubeで聞きました。












幾つか貼り付けておきます。興味のある方は是非お聞きください。


1番で感じらたことは、若さに任せてぐいぐい速いテンポで進める、煽るような音楽ではなく、内省的な部分と速く進めて圧倒する部分が織り混ぜて一筋縄ではないということです。

アンダンテの楽章の深い濃い表情はいかがでしょう。20代の若人の音楽ではないような気がします。驚く他ありません。


正攻法でもありながら無個性ではなく、堂に入った解釈で聞き手を納得させる十分な才能と技量を多分にマケラさんは備えていらっしゃることが分かりました。


テンポに動きがあって、雄弁でそれが芝居臭いというレベルではなく自然でおおこの方は凄い!! と。

冒頭のクラリネットの主題が終わった後のヴァイオリンのメロディの音色はいかがでしょう、個人はどことなくカラヤンの幻影を聞く、見るかのようでした。

トランペットも輝かしい、ますますまるでカラヤンのようだという印象を強めました。

フィナーレのコーダもテンポをずいぶん落として演奏していますが、迫力があって浮ついた感じは受けず圧倒されました。素晴らしい1番でした。


長くなります。申し訳ございません。

加えて、近年オーケストラの響きが薄くて嫌気が差していますがなんの、このオスロ•フィルの音色は全く非力薄味ではなく、個性がありこくがあって好印象です。

左様、個人はドゥダ○ルさんや○ルソンスさんよりもマケラさんの音が好きかもしれませんね。


少し昔にあったロマンティシズム的な要素をマケラさんはお持ちなのかもしれません。

テンポを多分に動かしていますし、アンダンテの楽章にみる濃ゆい表情など後年ジュリーニさんのようになるのではないかと感じます。


これからマケラさんに注目したいと思います。