指揮者の指揮振りについて先般取り上げましたが、今日ふと指揮振りといえばこの方!! という巨匠がいたことを思い出しました。


ユーリ•シモノフさんです。


クラシック音楽を聞き始めた頃にN響アワーで拝見した記憶が今でもはっきりあり、チャイコフスキーの3大バレエの組立の演奏が放送されていました。






そのチャイコフスキーはああ、これ聞いたことがある!!へぇ、チャイコフスキーの曲だったのか!! とNHK-FMで初めてクラシック音楽として接した時の感激した気持ちが冷めやらぬ中でN響アワーで再度聞いてとても嬉しかったことが良い思い出です。



シモノフさんのお名前とチャイコフスキーのバレエ音楽を記憶に留めて、同時に運命を決定づけるように、チャイコフスキーの優美で甘さの香る音楽、特に「くるみ割り人形」は平生耳にした曲が多かったので大好きなりました。


シモノフさんの「あの指揮姿」はまだ聞き始めでしたから当日奇妙な印象はさほど受けず ーそれでも少しはどこか風変わりとは思いましたがー、どこかチャーミングな指揮者という感じを受けました。


しかし、シモノフさんはそれから殆どお名前を見る機会は無く、数年後「題名のない音楽会」でロジェストヴェンスキーさんのご子息のヴァイオリニストの伴奏でモスクワ•フィルハーモニー管を指揮された姿を久方振りに拝見して嬉しかったです。


確か、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲の3番?を演奏されたと思います。




それから漸く最近になって、YouTubeでシモノフさんの演奏が多数アップされて感激して久方振りに拝見致しました。


ああ、あの個性的な指揮振りは健在だったのか!!!


1年くらい前にシモノフさんの指揮振りに触れることができて、やっぱり特徴的で失礼ながら面白いと思うことしきりでした。


N響アワーから10年以上経たお姿は、髪の毛が白色になりいささか恰幅がよくなりました。時の経過をつくづく感じました。












ご興味のある方は是非ご覧ください。損はさせません。音楽は至って中庸といってよいと思われる雰囲気ですが指揮は超個性的です。


このシモノフさんの指揮姿は「地獄のタコ踊り」と評されているそうですが、奇妙ながら音楽とピタリと合致した指揮で妙な魅力があります。


しかし、えらい人気ですね。歓声が大きいです。よほどご当地では尊敬され愛されているのでしょう。





その愛すべき指揮振りを上手にまとめた動画がございます。興味のある方はご覧ください。


醸し出す音楽は至ってゆったりとしたテンポで軽やかにして円やかだと思います。指揮姿のような個性が反映されたものではなくマゼールさん、チェリビダッケさんのよう独特の味はないですが、フォルテもふんわりとしたところがあって場合によっては物足りなさ……を個人は感じてしまいました。






YouTubeのコメントが秀逸でしたので添付致します。






上のハイライトにも輝かしい終結部がありますが、改めて「1812年」序曲の全ての演奏を添付致します。

なかなかの熱演とシモノフさんの指揮姿。

こちらは文句なしに素晴らしいと思います。聞き応えがあります。



シモノフさんの演奏、DVDとして発売されると売れそうな気が致しますがいかがでしょうか。オクタヴィアレーベルあたりに期待したいです。




いつぞやヤフーオークションでシモノフさんのベートーヴェンの全集は10万円近い値段がついていましたが熱心なファンがいるのかと驚きました。





マエストロも80歳で円熟期に達しましたがこれからのシモノフさんの動向に刮目します。