何度も申し上げていますが、時折、ユーチューブに題名のない音楽会のかつての放送分をアップされている方がいらっしゃって、個人もその恩恵に預かっています。本当に貴重で大変ありがたく拝見できた感激はひとしおといったところです。
さて、今日は今年6月22日で没後30年である渡邉暁雄先生のご出演された折の題名のない音楽会を偶々発見し興味深く拝見しました。
竣工されたばかりのサントリーホール(改めてベルリンのフィルハーモニーによく似た形をしているのがよく理解できます)のオルガンを演奏されるお姿はこれまた貴重で、へぇオルガンもお出来になるのかと驚嘆しましたが経歴を番組内で触れており学生時代にさまざまな楽器に興味を持たれて学ばれたとのことで多才多芸、指揮者になるのは自明の理ではないかと。
この映像から約4年後……指揮者としては……早くにお亡くなりになられ(享年71歳)かつCDが山田一雄先生同様に少なく偉大な指揮者でありながら認知したのが失礼ながら聞き始めてずいぶん後年になってしまいました。
それからもCDが殆どなく、僅かにシベリウスの全集が2種類あったことが確認されたほどでしたのでお名前のみを知るという状態が今もって続いています……。
その状況下で漸く聞いた1回目のシベリウスの全集。
わ2012年にタワーレコードさんが独自に復刻されたCDを聞いて、意欲的な演奏に感心した思い出があります。
このアニバーサリーイヤーを機に、タワーレコードさんはかつてのレコードをCD化されたり、新たな音源を発売されたり、最晩年に漸くお取り上げになったブルックナーの7番を再発売される企画をご検討いただきたいです……。上のシベリウスも廃盤になったままですし……。
さて、渡邉暁雄先生のお人となりは黛敏郎先生がおっしゃるように紳士そのものであり物腰が柔らかく丁寧に人に接してお気遣いをされる、まさに聖人君主そのものです。
外見も高身長でハンサム、今風にいう、イケメンそのものです。
以下、画像は拝借いたしました。
番組の最後、シベリウスの3番を指揮されています。
容姿端麗ですが、指揮振りはいたって簡素で分かりやすく、自らを演出するような(すみません、それは女流の西本智○さんのような……。個人は全く興味がなくノータッチ、横目で見ているだけで聞いたことがありません。)ことはなく、渡邉暁雄先生の温厚篤実なお人柄そのものではないでしょうか。
こちらは、お亡くなりなられた直後の題名のない音楽会です。
今をときめく小林研一郎先生が指揮されていますが、渡邉暁雄先生、山田一雄先生両先生から薫陶を受けていらっしゃったのですね。初めて知りました。
小林研一郎先生はどちらかと申せば、熱血漢のイメージですからポスト山田一雄先生とばかり認識していました。
ご子息の方々もご出演で、ご家庭でも良き父としてお振る舞いになっておられたお姿が垣間見れます……。
渡邉暁雄先生は人としても極めてご立派な方だったことがよく分かった日になりました。
これから少しずつ、渡邉暁雄先生の演奏を改めて聞き直して偲びたいと思います。