渥美清さんの素晴らしい時代劇がユーチューブにありました。お時間のある方は是非ご覧ください。

落語がベースになっています。




ああ、皆さんなんて粋な演技でしょう。自然体で、臭い芝居なんざあ、こちらにはなく引き込まれて一気に見ました。

俳優さんたちのひとつひとつの仕草に光がありますし、面白くもあり大変な魅力が詰まっています。

死体役、らくだの馬の犬塚弘さんの存在感は十分にありますし、杉山とく子さんの長屋のおかみさん然とした雰囲気、奈良岡朋子さんの粋な女性の役、柳家小さん師匠(かなり贅沢な配役ですね)の本物の江戸っ子気質の芝居ーこれは渥美清さん、若山富三郎さんもご一緒ですがー、桜井センリさんの真面目くさった中に笑いを誘う芝居、赤塚真人さんのコミカルさなど、見所に欠かない時代劇です。





こちらも一緒の時代劇。TBSさんが幾つかの落語をベースにされた時代劇を渥美清さんご主演で製作されているみたいですね。TBS日曜劇場で放送されていたようです。
もともと、江戸っ子で時代劇はできる方ですから、素晴らしいとため息がでました。寅次郎の姿がどうしても浮かんでしまいますが、とても新鮮でしたし、渥美清さんの演技の幅の広さを感じされられて新たな発見ができました。

「よかちょろ」はいつくかの落語が織り混ざっている内容になっているそうで、コメント欄に詳しく書いていらした方がいました。個人は全く落語の素養がございませんので、詳しくありませんが、一応に聞いたことがあるような話があったようです。

こちらも皆さん素晴らしい演技に脱帽ですが、特に志村喬さんの大旦那さんの雰囲気は特別な味わいがありました。皆さん演技が実に良い味を出していて、雰囲気抜群で拝見できて満足です。

最後の若旦那の渥美清さんの笑顔で最期を迎えるシーンは滑稽を通り越して、笑いを大変誘う名演技でした。



叶いっこない話ですが、拝見していて「男は〜」の初代おいちゃん役の森川信さんがご存命でしたら、上に貼り付けた時代劇にはもってこいの俳優さんだったろうにと1人思われました。

森川信さんは本当に粋な方だったそうですから、それは時代劇でも十分に発揮されたことだろうと偲んでいます。お人柄も大変素晴らしい方だったそうです。


こちらも例え話、ですが、寅次郎がふとしたきっかけでタイムスリップして、江戸時代にいった話や啖呵売の鮮やかさを落語の師匠にかわれて、落語家を目指す話などあってもよさそうだと妄想しました。

渥美清さんがご主演の瓦版屋、讀賣(読売新聞はここからきているらしいですが)屋の時代劇があってもよかったのではないかとも妄想しています。

色々可能性を秘めていた渥美清さんの才能に限りがないようで、驚いているところです。