クラシック音楽の話しですが、今もってなおモーツァルトの交響曲第25番は頻繁に聞いています。

モーツァルトの交響曲では1番好きな25番。熱心な聞き手ではありませんから、39番、40番、38番、35番、29番、36番の順番で気にいっております。あとの交響曲は殆ど聞きません。



かつて25番は、NHKーFMで指揮者の大友直人さんと音楽評論家の新井鷗子さんがパーソナリティだった、クラシックリクエストという番組で20年以上前に聞いて耳に残り忘れられない強烈なインパクトがありました。

たしか、クレンペラー さんの演奏ではなかったかと記憶しますが定かなりません。

それから忘れられない曲になりました。このような曲を作曲をしたモーツァルトの頭の中はどうなっていたのだろうと興味津々でした。

まろやかなモーツァルトは第1楽章では顔を出しません。鋭敏な切り込むような音楽が激しく展開されます。この音楽のとりこになっています。



ブリュッヘンさんの刺激的な演奏。よいですね。彼によく合っていると思います。

アーノンクールさんも25番に合う音楽性を持っていると思います。

嘆き節とでもいいますか、激しい感性が当時古典派の中では珍しい感覚ではないかと感じますがハイドンの中期の交響曲にもこのような感情の発露があるのかもしれません。しかしハイドンについてはまったく横目で見るだけで熱心に聞かないのが現状ですからすみません、ネタにできるような感じではありません。

ハイドンは日本ではヨーロッパのように評価されていない作曲家だと思います。


異様な姿の25番。本当に古典派の音楽? と感じる時が多々あります。それだけあくが強いです。


下にあげたCDは印象に残っている演奏です。


バーンスタインの第1楽章の最後の数小節は聞いたことがない旋律が演奏されていますが、初稿版⁈ などによるものでしょうか。よく分かりません。




クレンペラー さんのキレッキレの25番。速いテンポで25番の真髄の表現したと思います。



失礼ですが意外によかったムーティさんの25番。よく歌っていると思います。



ベートーヴェンの全集と同じくやってくださった感のあるノリントンさん シュツットガルト放送響のモーツァルトの交響曲集。



アーノンクールの思慮深い25番。お年を重ねられた、入念な25番という印象でした。




こちらはヤフーオークションで時折出回っているブリュッヘンさん、ドイツ・カンマーフィルの珍しい25番です。

第1楽章は意外にも大人しい表現ですがフィナーレに爆発し、入院中に聞いて耳を疑いました。そうきたか! という変化球でした。何度も聞きました。


上に貼り付けた動画のモーツァルテウム管弦楽団との演奏は冒頭から鋭いです。
ブリュッヘンさんは独特の指揮振りです。テンポを取ることに徹した感じでしょうか。

余談ですがフィリップスは何故ブリュッヘンさん、18世紀オーケストラと25番をレコーディングしなかったのでしょう! どうみても彼ら向きの曲なのに疑問が湧きますが、フィリップスが少しずつ斜陽になっていたことと、ムーティさんがウィーン・フィルと交響曲集のレコーディングが開始されたのでそれでないのではないかと推測します。