ヴェルディのレクイエムをご存知ですか。怒りの日は沢山テレビで使われて認知されています。
しかし、私は全曲を熱心に聞いています。こんなに心に沁み込む作品はありません。沢山の人が誰の演奏がどうたら、作品がどうたら多く仰っていますから私は今さら論じません。
レクイエムとは言え、当時生きている人が作曲して演奏されてきました。当然です。そしてこれからも延々と演奏される曲でしょう。しかし、ヴェルディのこれはイタリアの血が騒ぐのか鎮魂のムードらしからぬ雰囲気ではなく、生を賛美するかのような激情型の曲で天国のような雰囲気には少しは浸れる部分はありますが大半は現実を強くアピールするかのような趣があるようです。
ヴェルディの偉大な先輩のロッシーニを追慕する意味合いで作曲されたと聞きますから、逞しく生存する意義を力強く込めたかのような感じがしますがいかがでしょうか。鎮魂の意味合いではなく、ロッシーニの意思を強く継承しますよ、という意味合いが強いと。専門で学んでいないので解りませんが、そのようなヴェルディの意気を感じます。
歌手の例えれば、ドミンゴさんの歌い方が、デ ステファノさんが、パヴァロッティさんが、フレーニさんが、ゲオルギューさんが、とあまりすみません歌手にも合唱団にも強い関心がありません。皆素晴らしいのではないでしょうか。CDで名盤とされているものは。
私はアバド ベルリンフィル盤が1盤好きです。以前書きましたから書きませんが、最近ではジュリーニさんのライブ盤をよく聞きます。60年代のジュリーニさんのヴェルディのレクイエムはプロムスの名物で観客を呼ぶことができた、と正規録音盤の説明書にありました。さもあろう。激烈な演奏ですから。
中途半端な奴ですから沢山は語れません。しかし、熱心な聞き手ではあるつもりです。これからもともに在りたいと思います。