「暖かいうちに食べなさい」
テーブル代わりの段ボールに、ゆげの立ったおにぎりとザーサイの漬物
程よい塩加減のお米に海苔の香ばしい香り
質素ではあったが、今思うと贅沢な夕ご飯であった。
年をとって、あまり金額を考えて食事をしなくても良くなったが、あの頃のおにぎりに勝る食べ物には出会わない。
母のおにぎりは最高に美味かった。
母が病床につき、ご飯を炊くことさえ出来なくなった。
母にもう一度おにぎりを作ってと言いたいところだが、それも叶いそうにない。
共働きが増え、なかなか食事を作ることもできず、スーパーで惣菜を買って帰るご家庭も多いと聞く。
これも時代の流れというものか?
子育ては「どれだけしてやったか?」ではなく、「どれだけ込めたか」である。
食事に限らず、子どもにどれだけ思いを込めて接したか
これが重要である。
高価なカルビ丼より、お母さんが思いを込めて握ったおにぎり
これこそが、最高に贅沢な食事だとみろくは思う。
母の思いは、今も生き続けている。