空海の風景② | 占いサロン彩華の庵SAIKA 豊前市

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福岡県豊前市
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空海の風景

司馬遼太郎  著者









空海の生誕の地は
今の四国。善通寺の境内であった。

幼少の名前は『真魚まお』


人間の児が
異様な利発さをもつという場合
古代の人は
そこに神に近いものを感じ

両親は空海のことを
貴物と呼んでいた。


この両親が彼に対する感情が
やがては日本全体にひろがり

ついには
後世にまでそれがつらぬかれるにいたる。



若き日の空海は
『虚空蔵求聞持法こくぞうくもんじほう』を極めた。


記憶力をつけるために
虚空蔵菩薩という
密教仏にすがり
その菩薩の真言を一定の方法で唱える。

真言とは
やはり言語の一種であるにちがいない。

しかし
人間の言語でなく
原理化された存在(発身如来)たちがしゃべる言語である。


虚空蔵菩薩というのは

天地一切の現象の表象であり

人がその現象の玄妙さに
驚歎を感じたとき
たれの前にでもこの菩薩は姿をあらわすであろう。

インド人はそう考える。

たとえば
慈雨をふらして
草木をそだてるといった自然のよき機能はすなわち
菩薩でなければならず


それを賛仰する意識が生じたとき
たちまち虚空蔵菩薩は天地にみちみちるのである。


自然の本質は
清浄であり
破壊すべからざるものであろう。

さらには
人間に利益をあたえる立場からみれば

幸福の源泉であることに
まちがいなく

また智慧の源泉であることに
たれも異存はあるまい。



インドに起こった
密教グループは考えた。

自然に対して驚歎讃仰する以上
自然の一部である人間の生命に対しても
それを
驚歎讃仰した。


生命を大肯定する以上
人間は自然から福徳や智慧という
利益をうけねばならない。


虚空蔵菩薩という自然の
本質は
それへ
修行者が参入してゆきたいとこいねがい

かつ参入する方法を行ずるとき

その修法者に惜しみなく
利益を与えてくれるというのである。



若き19歳の空海は求聞持法を
二ヶ所で修法をした。


現在の
太龍寺と室戸岬である。


空海が修行をした室戸岬の洞窟は
今も
存在している。


その中に入って洞口を見ると

あたかも窓のようであり
窓いっぱいにうつっている
外景と言えば

水平線に描きだされた
空と海しかない。

この場所で空海という名前をつけたと云われる。


潮が
岩をうがってつくった窓によって
すべての双雑するものを捨て

ただ
空と海とだけの単一な構造になってしまっている。


求聞持法、満願の日には
天にあった明星が確かに動いた。

みるみる
洞窟に近づき
洞窟にとびこみ
やがて凄まじい衝撃とともに
空海の口中に入ってしまった。


この一大衝撃とともに
空海の儒教的事実主義はこなごなにくだかれ
その肉体は地上に残したまま

その精神は抽象的世界に棲むようになるのである。



『兜率天から
自分に対して勅命がくだった』


『三教指帰』の中で空海は
このように語っている。

鮮血が溢れだしたようになまなましいこの衝撃が

かれを昴然とさせていたのであろう。



~~続く~~







御厨人窟(みくろど)は、
高知県室戸市室戸岬町にある弘法大師伝説の残る海蝕洞である。

御蔵洞とも表記される。日本の音風景100選四国八十八箇所番外札所の一つ。



こちらは現在のみくろどです。

私は四国お遍路の際
何度も訪れました。

現在は
バスが横付けできるスペースや道路がありますが
空海の時代は
本当に
海と、岩の崖っぷちにあった岩戸だったそうです。

中に入り
御線香とろうそくをお供えして
手を合わせます。




虚空蔵求聞持法とは?❔❔❔


一度見聞きしたものは
絶対に忘れず
無限の智慧を手に入れることができる、と云われている密教修法です。

若き空海が
天才たらしめた修法であると言われております。

具体的には
ドラえもんの暗記パンのような
修法ですよね。
学生の頃は
めちゃめちゃ欲しかったドラえもんの道具でした。




御真言(マントラ)壱百万遍、御唱えします。


虚空蔵菩薩御真言
ノウボウアカシャ ギャラバヤ オンアリ キャマリ ボ(ウ)リソワカ



壱百万遍を百日間で唱えるとすると一日、一座一万遍唱えます。

又は五十日、七十五日間などもあります。
  
五十日間で修行する方が多いようです。

五十日間ですと一日、二座(二回拝む)一座一万遍で二万遍になります。

一座終わるには個人差が有りますが五~六時間程かかります。
いろいろ細かいきまりがあります。



 [行者用心(密教事相大系、高井観海)] 

行者は修行中他の請待を受けず、
酒、鹽(しお)の入りたるものを食はず、

惣じて悪い香りのするものは食はず、
信心堅固にして、沐浴し、持斎生活し、妄語、疑惑、睡眠を少なくし、
厳重には女人の調へたものを食はず、
海草等も食はず、
寝るに帯を解かず茸等食ふべからず、
但し昆布だけは差し支えなしと云う、

要するに婬と、
無益な言語と、
酒と疑心と睡眠と不浄食、
韮大蒜(にらにんにく)等臭きものを厳禁せねばならぬ、浄衣は黄色を可とす。

どんな場所が良いか経中には、
(空閑寂静の処、或は山頂樹下・・・・・ 其の像、西或は北へ向かう・・・)。

見晴らしが良く東。南(西も開けていれば最上)は開けている。
修行者は東方又は南方へ向かう。

これは明星を虚空蔵菩薩の化身とし拝む為です。





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