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【はるのり】のストーリー
復活編を書いていきますね。
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＜前回までのあらすじ＞
【はるのり】は逮捕によって、とても悲しませた父への
せめてもの罪滅ぼしにと、実家に帰り、父のために
時間を使おうと決意する。
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拘置所から釈放され、
体が回復するのに、
数週間が必要だった。
ようやく、復活した体を使うために、
【はるのり】は、建築事務所を経営する父の仕事を
手伝うことにした。
といっても、父の仕事仲間やお客さんたちは、
【はるのり】が逮捕されたことを知っていたため、
顔を出す仕事は、たとえ、お客さんにお茶を出したり、
電話番をしたり、コピーを取ったり、
といった事務員がやるような仕事でさえ、無理だった。
なので、やれることは、車の運転だった。
父が仕事で出かけるとき、運転手になり、
父を建築現場、取引先、役所、銀行など、
あちこちに乗せていった。
ただし、【はるのり】は、顔が見られないよう、
運転席に、目立たぬように座っていたが、、、。
それから、自宅では、【はるのり】は、
父のために、洗濯、掃除、買い物、風呂場で背中を流すなど
なんでもやった。
それと、料理が得意だったため、
毎食、父に一生懸命作った。
ひとり暮らしで身につけた力のお陰だった。
（罪滅ぼしにと行った私の行動ですが、
自分の子供が警察に逮捕された親の気持ちは
どんなものでしょうか。
私には子供がいないので、想像でしか
考えられませんが、ただ悲しいとか
辛いとか、そういうものではない気がします。
心を深いところに落とし、
苦しい思いになるのではないでしょうか。
なぜって、自分の分身である最愛の子であれば
その親として、自分を苦しめることも
ありうるからだと思います。
そう考える私も
苦しさを味わいました。
だからこそ
今は父のために
尽くそうと思ったのです。
親孝行とはかけ離れた行動です。
それでも、父は喜んでくれました。
私は、こうして父のそばにいることになり、
父といろんな話をしました。
父もいろんな話をしてくれました。
他界した母のこと、妹が生まれたときのこと、
思い出話、仕事の苦労話、
今困っていること、政治や経済の話、
世の中のこと、等など。
こんな風に話す機会が訪れるとは、
思っていなかったので、
不思議な気持ちになりました。
【逮捕、拘置所への収監】
そんなとんでもない経験をしつつも、
こうした時間を、
私に与えてくれたことに感謝しました。
それは、ご先祖様や他界した母が、
そうしてくれたのだと思い、
感謝の思いを持ったのが、
本当のところです。
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ある時、車に乗せて父を仕事現場まで送っていたとき、
「はるのり、いつもありがとよ。
考えたんだけど、
こんなことばかりしていたって、
飽きてくるだろう。
そろそろ、定職に就くように、考えてもいいぞ。」
【はるのり】は、確かに、父のために生きるのだと決めてはいたが、
収入を得る仕事に就いていないため、
経済的に父に頼っていることは事実だった。
（父の車の運転手は、お金をもらえる仕事とは言えません。）
【はるのり】自身も、大の大人が、いつまでも、
仕事に就かないのは、おかしいと考えていた。
なので、父の考えを知って、仕事を探すことした。
そして、はじめてハローワークに行くのである。
<次回予告>
【はるのり】は、父と実家に戻り、せめての罪滅ぼしにと
父の仕事を手伝ったり、家事をしたりした。
そんなある日、【はるのり】のもとに一通の手紙が
届いた。それは20年以上も前の教え子からの手紙だった。
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↓↓↓（抜粋）
タイトル：『光の追憶』
