今まで、多くのオーデションを受けました
有り難く採用していただいたお話もあれば、力及ばず落ちてしまったお話もあります。
正直
大抵落ちてます。
質疑応答に実技、喫茶店でお茶を飲みながら担当の方としっぽりお話したことも
いろんなオーディションに呼んでいただいたけど、今回はその中で
きつかったオーディションの話
をしようかな
とある映画のオーディションで、会場はレンタルルームだったな。
部屋に役者は私一人で、担当の方は3人。
質疑応答から始まって、作品についての詳細を教えていただき
話は私の経歴へ
担当の方：『佐原さんは特撮にも出演されているんですね』
私：「はい、今もその現場には定期的に出演させていただいていまして、悪役での出演が多いです」
担当の方：「その作品内で、佐原さんはどのようなことをされているんですか」
私：「ヒロインと戦ったり、鞭などで攻めたり、やられて爆発したりしています。まだまだ初心者ではありますが、アクションもさせていただいています」
担当の方：「いろんなことをされてるんですね。では、
そのクライマックスシーンをここでやってみてもらえますか」
ここで、一人で・・・・・・・・
白目剥いたりヨダレたらしたりしているのを、ここで一人で・・・・・・・
結局
やりましたよ
最後までやり切りましたよ
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私：「ハッハッハ・・・よく来たな。ここが貴様の墓場になるとも知らずに」
ヒロイン：「・・・・・・・・・・・・・」
私：「おのれ・・・怪人を倒すとは・・・・・だがお遊びはここまで・・・・・お次は私が相手だよ
」
ヒロイン：「・・・・・・・・・・」
しばらく、見えない敵の首を絞めたり揉み合ったり一人で暴れていました。。。。。。
私：「貴様、その技はまさか・・・・・・」
ヒロイン「・・・・・・・・・・・」
私：「や、やめろ・・・・やめてくれ
命だけは・・・命だけは・・・・」
ヒロイン：「・・・・・・・・・・・・」
私：「うぎゃぁぁぁぁぁぁこの私が負けるとは・・・馬鹿な・・・・・馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁ」
その場所で爆発するわけにもいかないので、死体のまま残ってました。
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過去のセリフを繋ぎ合わせながらなんで、こんなに流暢にはやってなかったと思うけど
しかし、倒れたままの私
それを見つめる担当の方々
しばし微動だにしない時間が過ぎていく・・・・・
そっか、カットをかける人が居ないんだ。。。。どうしよう。。。。
すると、担当の方が口を開きました。
「あ、終わりですか」
私はムクっと起き上がり
「あ・・・・・はい」
担当の方：「ありがとうございます。結果は○月○日までに送らせていただきます。」
私：「はい、よろしくお願い致します」
こうしてオーディションは終わった。
結果は
落ちましたよ
でもなんか、やりきった爽快感のある気分でした
そして、きつかったけどちょっと楽しかった
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美しいでしょ
