今週末は、天候にとても恵まれた。
ロープウェイを使ってスキー場へ向かうあいだ、雪の中に、二頭のカモシカを見つけた。
キョトンとした表情が愛らしい。
野生の猿もいるらしい。
この寒い中を生きる野生動物達は、たくましい。
スキー場についた私達は、お腹がペコペコだった。
〈アルブ天元台〉のランチは大盛で、お漬物もとてもおいしい。
山形の山菜は、とても自然豊かな味がする。
大満足のお腹で、さっそく夫と次男はスキーを、長男はスノーボードをはじめた。
天元台スキー場は、標高1350メートル、真っ白なパウダースノーが広がる。
彼方に、美しい山並が見える。
雪が現した山々の起伏には、簡単には近づけない神々しさが漂っている。
それとは対象的に、スキー場の小屋の屋根は、たっぷりと雪に覆われ、入り口のぽっかりと空いた穴は、おとぎの国に通じているかのように、可愛らしく思えた。
このスキー場には、スキー好きが集まるらしい。
人はそれほど多くはない。
子ども、大人を問わず、次また次と、すばらしい滑りが見られた。
私は、見知らぬ男性に声をかけられた。
〝滑らないんですか?〟
〝寒いのは苦手で。〟
〝こんなに素晴らしいところなのにもったいないですよ。〟
そう言って、男性はリフトの方へ滑って行った。
この男性は、スキーを、このスキー場を、たまらなく好きなのだ。
確かに素晴らしい。
天球を思わせる空。
山の稜線の境から立ち上がる光り。
スキーヤーのなめらかなターンと、雪の飛沫。
純度の高い、透明な空気。
景色に集中するほど、心身が緩み、リラックスしてくる。
私は、遠くの夫と子供たちに大きく手を振った。
次第に日は傾き、夕日は沈み、深まった闇の空には上弦の月が現れた。
そしてオリオン座が光っていた。
ここでは、滑る、食べる、寝る、を最大限に楽しむのだ。
そぎ落とすほど、純度が高まり、抵抗を少なくするほど、滑らかに進む。
スキヤー達は、爽やかに笑い合う。
私も仲間入りをしたい気がする。
来年、私もここでスキーをしているかもしれない。