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ギフト〜なな色の羽

私の中から産まれたがった言葉やお話を書いています

秋が好き。

ぎゅっと実がつまった果実や野菜が、店頭に並ぶ。

柿はツヤツヤと輝いて、橙色の宝石のように見える。

かぼちゃは、ゴツゴツとして、岩のよう。

暗く濃い、緑の皮をザクっときると、内側から太陽のように輝くオレンジ色が現れる

オレンジの皮のかぼちゃは、ハロウィンのジャック・オー・ランタン、シンデレラ姫の馬車にもなる魔法の道具。

こげ茶色した栗は、洗いざらしのズボンを履いているみたい。

手に取ると、コロコロ転がり、逃げていく。

お皿の上で休む姿も、絵になる。

マロンだなんて、ロマンチックな響き。

秋はゆたかな収穫の季節。


深い色を見せてくれる秋がとても好き。


街を歩けば、木々は冬に備え、葉を落としはじめる。

もうすぐ、冬がくるよと、木の葉からのお知らせメールがたくさん、たくさん降るだろう。

はらはら、はらはらと。

別れを告げるみたいに。

まもなく降る真白な雪も、天からのメッセージ。

万物の命は巡り、変化する。

哀しみも苦しみも、いつかは喜びへと向かう。

旋回しながら、光の方を目指していくのだ。


わたしは栗の実をひとくち食べる。

この一粒の実が、私の身体の、命の一部になっていく。

私も、この実のように、調和したい。

秋が、この世界に歌う詩に、溶け込んでいきたい。