幾度となく別居はするものの

学校は変わらないので

見つかってはまた帰りの繰り返しだった。


母の実家、四国に逃げた事もあるが

なぜか父が迎えに来る……


今から思えば母親が連絡していたのだろう。


小さい頃は

母親とは会話をしたことがなかった。

父親がやきもちを妬いていたらしい。

私を溺愛しすぎたせいか、母親をバカにしていたのかはわからないが…


だから私は

逃げたその日まで母親がどんな人なのか知らなかった。

またこの話はおいおい載せます。



別居を繰り返していたが

兄がグレだして児童相談所に入ってからは

大人の中で本格的な失踪の話が進んでいた。


兄がある日、母親の化粧箱の中にメモを残したらしい。


『こんな家、出ていこう』と。