【校門前】
鮎川「…あっ。」
小さな風呂敷を持って、鮎川は手を振ってきた。
いつもの可愛い笑顔で。
榊 「何だよ。」
鮎川「これ…渡したくて…。」
と言うか、どこからその風呂敷は出てきたんだ?
泥棒がもってそうな柄の奴なんて。
榊 「…は?」
鮎川「ちょっと来て!」
華奢な手で腕を掴まれ、木陰へ連れて行かれた。
鮎川「笑わないで…聞いてくれよ…。」
榊 「何だよ。」
ずっともじもじしている。
ナヨっとして、こっちから見ると可愛い。
うつむいていた瞳をあげると、泣きそうな顔だった。