港町に暮らす私をリリーって呼んだあの男・・・。
なかなかキザな名づけ方だったわ。
本当の男になりたいって言って、身体に傷ばっかり付けていたのよね。
弱いくせにさ・・・馬鹿なくせにさ・・・。
私の所に帰ってきたりすれば、また愛してあげる。
“仁義”なんて・・・。
そんな流行らない言葉、海に投げ捨ててよね。
本牧から悪い噂が流れてきたとき、険しい顔を見せたわね。
貴方を止める手立てすらなかったわ・・・。
まぁ・・・ね・・・。
私の事不幸にするならさ、『他にい人が出来た』とか。
そんな泣けること言ってよ。
どんな嘘だって知らないフリをしてきてあげたけれど、部屋を出る時の
『じゃあ、また。』
は嘘じゃ許さないから。
何でもするって言うなら、汽車道の橋で欄干に登ってみせて。
果てもない夢の話は、こんな結末じゃなかったはずよ。
きっと貴方の事なら、私なんか忘れちゃってね。
震えながら泣いて泣いて・・・。
引き金なんか引いているのよ・・・。