『バンッ!バンッ!』
「苦・・・しい・・・。」
喉を押さえながら夏芽ちゃんが放った言葉。
「先生!夏芽は、どーなんですかぁ?!」
「昭仁君。」
「ハイ。」
「一つだけ、言っておくよ。」
「・・・。」
「小宮さんは、君と同じ年齢を迎えられないんだ・・・。」
どうやら、すごい病魔だったらしいんよ・・・。
「・・・分かっています。」
「でも、一個だけ言えることが有る。」
「何ですか?」
「この困難を頑張って乗り越えれば、後は楽。」
「ハイ。」
まっすぐ俺の眼を見つめる彼は、もう顔がぐちゃぐちゃ・・・。
「・・・最後見たのは・・・2年前の8月31日。」
その日といえば、俺が初めて夏芽ちゃんに会った日だ。
「その次の日から病態が一変して、ずっと昨日まで酸素マスクをしたままだったけ・・・でも・・・。」
もう、話すのが辛そう・・・。
『ギュッ・・・』
言うのは、もうこのくらいでエエ。
「もう、泣き止めぇや。」
「・・・っ。」
「俺だって、デビュー前に親父を亡くしているんよ・・・。その気持ちは相当分かる・・・。」
「晴一っ・・・。」
「どうした?」
突然、俺よりも強く抱きつかれた。