稲葉俊郎さんがファシリテートするトークイベント
『イデアを切り開くものたちの良心』に参加しました。
会場は六本木ヒルズ
のスカイスタジオ。
同じ階のライブラリーや
カフェは会員制で
意識高い系がお集まりで
ばーさんは田舎のネズミ
よろしく、会場にたどり
着くまで、ドキドキでした。
ファシリテーターの稲葉俊郎さんは
現役の医師として心臓のカテーテル治療の専門医
として活動される一方、在宅医療や山岳医療にも
長く取り組まれ、未来の医療と社会の創造のために
芸術、伝統芸能、民俗学などあらゆる分野との接点を
探る対話を続けていらっしゃいます。
第一回目のゲストは宮前義之さん。
宮前さんは「ISSEI MIYAKE」の4代目デザイナーで
三宅一生さんに後継者と名指された方です。
一生さんといえば、今やプリーツの服が看板となって
いますが、宮前さんもそのブランドを受け継ぐ一人
としてスタッフとともに活躍していらっしゃいます。
ファッションは文字通り時代のモードだし
デザイナーはトレンドセッターです。
だからファッションは面白い。
対談の中で、宮前さんの
「流動する人や時代の中で、どうしたら自分たちの
服によって社会が、そして物事がよくなるかをいつも考える」
という言葉が印象深く。
しかもマーケティングとアート、アルティザンの
良心との折り合い...難しいところです。
ファッションデザイナーはこれらの問題解決を
着る人の身体と向き合いながら探っています。
ドクターも同様。
その模索する姿勢が、自然療法を研究している私としては
洋服はデザイナー一人で
仕上げられるものではなく
縫製といったスタッフの
手、さらには生地を織る会社
など多くの人々が
関わっています。
「そこが単一のアーティストと違うところ。
一人の力だけでは製品の完成
まで課題を越えられないのです」
トップダウンには限界があります。
今の時代に強く求められているのは、チームメンバー
それぞれの強い個性を大きく引き出しまとめ上げる
リーダーシップではないでしょうか。
その点、師である一生さんはカリスマではありましたが
そこにとどまらず、宮前さんのように志を受け継ぐ
方たちを育てられた。
見事です。
さまざまなメンバーたちの「着る人のために」という
思いが込められている作品(とあえて言いたい)は
適正な価格である必要があります。
食材と同じです。
手間と時間をかけて丁寧に作られたものは
その価値に見合う価格なのです。
毎日ファストフードやスーパーのお惣菜では、心がすさみます。
身体にも決してよくありません。
ファストファッションは消費者の手に届くまで、生産者
販売者の豊かな心がこもっているでしょうか。
着る人はファストファッションで気持ちが高揚するでしょうか。
服をリスペクトして大切に着ているでしょうか。
ユニ○○愛用者の私は、消費の社会性という部分で
そこまで思いが至らなかったことを反省しました(・・。)ゞ
消費者に届くまで責任を持って作られているモノは
関わる人にも責任を持ちます。
それが日本の伝統を守ることにも繋がります。
服を着る、ということはファッションを自分のアイコンとして
示すだけでなく、さらに広く社会へ繋がる行為なのですね!
このほか
「いい服にはエネルギーがあるので、人を元気にする」
「人が動いたときの美しさを考えると
身体と洋服との間が大事」
「身体はヒダの集合であり、それが命の余白」
など言葉の数々が印象的でした。
モノづくりの本質に
迫る対話の応酬に
刺激され
終了したら微熱状態となり
帰り道で見た東京タワー
もボンヤリしてたのでした。



