ご近所仲間が引っ越しして、新居に 招待されました。
この方々とは、30年来のおつきあいです。
並木の桜が満開。
小さな子どもを連れたお母さんが
駅前広場でお花見を
楽しんでいる風景が
ほほえましい。
新居は以前住まわれていた、エレベーターのある
豪邸にくらべると、2LDKのマンションで、コンパクトですが
収納が多くて機能的です。
ご主人が亡くなってから、数年かけて身辺を整理されて
ご長男一家との同居も円満に解消し、自由な暮らしを
満喫されているもよふ。
彼女の決断力に、お仲間一同「あっぱれ!」の一言。
ゆるゆると宴を。
気配りがあるのにも
かかわらず、肩から力の
抜けたおもてなしは
さすが30年来のおつきあい。
この数年、私たちの街は様変わりしました。
渋谷や原宿に近いせいか、妙にオシャレになり、テレビ番組に
紹介されることもしばしば。
観光地化しているのか、休日にはスマホを片手にカフェや
パン屋に並ぶ人々が目立ちます。
その中にはオシャレではあっても、内実のともなわないお店が
チラホラ。
価格とお味、内容がリーズナブルなお蕎麦屋さんは、当初
若々しくて「お兄さん」と呼んでいた主も、白髪混じりになり
日本酒はもちろんワイン、テキーラも各種取り揃え
外には某国大使館の黒塗りの自動車が停まっていたりします。
以前は庶民的で地味な街だったのに
変わったもんだ。
変わりました。
皆さん孫ができて、ある意味
堅実で平凡な人生を歩んで
きたのかもしれません。
浮き沈みこそありません
でしたが、それぞれに苦労も
ありました。
嫁御を迎えたからこそわかる、姑の気遣いなども
苦労を乗り越えたからこそ。
そんな気持ちにお互いに共感し、決して土足で
踏み込むことなく寄り添い続けてくれた事がありがたい。
持てるものを維持するエネルギー、受け渡すタイミング
捨てる潔さのことなどを語り合いながら
とろりと酔った頭で昔を思い出しながら耳を傾ける
三線の音色は味わいがひときわ深く....。
お互いに無我夢中でしたが、30代、40代、50代をご一緒した
友人だからこそ、のよいひと時を楽しみました。