業界レポート

PC依存症


寝食も忘れてネットゲームに熱中するといった“ネット中毒”の例が、海外からのニュースなどで聞かれる。そこまではいかなくても、ちょっと問題気味な“ネット依存症”は、かなりの人に拡大している。さらに、インターネットのサービスの進化に伴って新手の症状も次々に現れているようだ。

ここ数年間で拡大

PC依存症は、90年代後半から現れ、メールやチャットが普及するにつれてよく見られるようになったという。インターネットにのめり込んでしまい、他のリアルの生活を犠牲にしたり、長時間、ネットを使い続けて日常の生活リズムを狂わせたり、重症になると職場や家庭のコミュニケーションにも悪影響が出るというものである。



本人には意外に自覚症状がないが、ちょっとしたことから兆候が伺える。たとえば、直接会って話すべきだが、言いにくいことをメールだけで送る。メールにすぐに返信しないと機嫌が悪くなる。情報をネットばかりに頼る。ネットの中の話を常識だと思いこむ。等々である。

英国の科学誌「New Scientist」は、先ごろ、こうしたネット依存症の特集を組み、新しいサービスに対応して生まれてきたネット依存症のタイプを紹介した。



メールやWebサイトに没頭していた従来型のネット依存から、検索、SNS、写真共有など、新タイプのサービスに関連したものが現れているという。


PCの現代病
New Scientistがリストアップした“現代病”(Modern maladies)のネット依存症は、次のようなものだ。

・「Blog Streaking」
ほかの人が、とても興味を持ちそうにない自分の秘密をブログで暴露する。「ストリーキング」は、公共の場を裸で走ること。

・「Crackberry」
祖母の葬式の最中のような時でも「BlackBerry」(米国で広く使われているモバイル端末)を絶えず確認せずにいられない(ケータイメールを絶えずチェックする人に似ている)。“現代のエグゼクティブにかけられた呪い”とも呼ばれる。

・「Cyberchondria」
ちょっとした体の不調を気にして、オンラインで調べ、自己診断で病名を決める。「頭痛と、ある種の発疹が同時に出たのはガンに違いない……」

・「Ego-Surfing」
自分の名前をネットで検索して、どう評価されているかをチェックする。「ちょっと調べる」という行為が自分でコントロールできなくなるという。

・「YouTube Narcissism」
休日に撮影した自分のビデオを皆に見てもらいたい。

・「Google-Stalking」
友人、同僚、初めてデートする相手のことを相手に知られることなく“ググ”って調べる。

・「MySpace Impersonation」
SNSに接続する時、匿名可能なのを利用して有名人・大物であるかのように装う。

・「Photolurking」
写真共有サービスで、会ったこともない人のアルバムを見続ける。

この記事の筆者自身も、自分が「Ego-Surfer」であることを告白している。自分の書いた記事がGoogleの検索ランキングで、どのあたりなのか調べずにいられないというもので、もう5年間ほど前からなのだという。

PCには、「わかっちゃいるけどやめられない」魔力があるのだ。